決算好調のホンダが販売台数計画を下方修正した訳とは?

ホンダが第3四半期決算で発表した2013年度通期のグループの世界販売台数見直しによると、四輪車の世界販売計画を従来の443万台から438万5000台に、二輪車を同1732万台から1709万5000台にそれぞれ下方修正。

同社の2013年度（4‐12月）売上高累計は円安効果が寄与して8兆7,452億円（前年同期比＋22.6%）、営業利益は5,849億円（同＋43.1%）、営業利益率は6.7%（同＋1.0ポイント）、純利益は4,035億円（同＋38.5%）と至って好調。  

にも拘わらず今期の世界販売計画を下方修正した背景には新興国市場への警戒が有るようです。 

四輪車の世界販売は、タイでの反政府デモが響いて落ち込んでおり、また二輪車はベトナムとブラジルでの不振が影響。 

　　　　　　（二輪事業）　　　　　　　　　　　　　　　　（四輪事業）
（単位：千台　出展 HONDA）

米連邦準備理事会（FRB）が執った「量的緩和政策」縮小の影響で新興国経済は先の見通しが立たない状況となっており、ホンダはそうした市場状況を睨みながら、情勢変動に臨機応変に対応可能な体制作りに注力している模様。 

一方、円安効果や国内市場に於ける消費増税前の駆込み需要が見込める事から通期の売上高（12兆1,000億円）や営業利益（7,800億円）、純利益（5,800億円）の予想については据え置いたままとなっている点も見逃せません。 

今回の世界販売台数の下方修正は予めリスクを予想したホンダ流の経営判断と言えそうです。 

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 （Avanti Yasunori） 

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