2013-2014日本カーデザイン大賞が決定しました。
日本カーデザイン大賞「ゴールデンマーカー(量産車部門)賞」を受賞したのは
ルノー・ルーテシアです。写真は喜びを語るルノージャポン代表取締役社長 大極司氏。
現在休刊となっている雑誌カースタイリング(CARSTYLING)ですが、休刊以降も毎年、日本カーデザイン大賞の選定は実施されています。この賞は日本で唯一の自動車のみのデザイン賞。そのカースタイリング誌より2013-2014日本カーデザイン大賞が決定され、1月25日開催のC&Tミーティングで表彰式が行なわれました。
今回の審査員は、デザイナーの青戸務氏、和田智氏。デザイナー&デザインジャーナリストの松尾良彦氏、畔柳俊雄氏。そしてプロダクトデザインの分野から、デザイナーの佐藤敏明氏が参加。カースタイリング誌より、藤本彰氏と松永大演(まつながひろのぶ)が加わりました。さらに、当日参加できなかった、デザイナーの児玉英雄氏、デザインジャーナリストの千葉匠氏がメール投票を実施し、決定後に受賞対象車を確認、承認するという形で進められました。進行はデザインジャーナリストの古庄速人(ふるしょうはやと)氏。
選考対象は2012年12月〜2013年11月中に日本で発売された量産車、ならびに世界で発表されたコンセプトカー。そのなかから、ベストデザインとしてゴールデンマーカー賞が量産車部門と、コンセプトカー部門で決定されました。また、量産、コンセプトを問わずもっとも造形に優れたモデルにゴールデンクレイ賞が授与されました。
選考基準としては、デザイン&コンセプトの視点から、提案性・独自性はあるか?/ブランド・アイデンティティの表現は適切か?/パッケージ・レイアウト&サイズは適切か? 造形美の視点からは、プロポーションのバランスは良いか?/テーマ性は明快か?/グラフィックスの印象は好ましいか? 機能・適応性の視点からは、 空力特性に配慮されているか?/使い勝手はよいか?/商品力はあるか? また、それらを総合し、項目に含まれない秀でた要素などを勘案しての総合評価という視点からの吟味がなされました。
その結果、ゴールデンマーカー賞・量産部門では、次点のマツダ・アクセラ、次々点のメルセデス・ベンツSクラスを抑えて、ルノー・ルーテシアが受賞。一連のルノーデザインの刷新にあたって構築されたデザインストーリーの新しさ、アンチ・ゴルフとしての立ち位置の明確さ、そして造形の技術的新しさや確かさなどが受賞の理由となりました。
ゴールデンマーカー賞(量産車部門)を受賞したルノー・ルーテシア。
ゴールデンマーカー賞・コンセプトカー部門では、ホンダS660コンセプトが受賞。実際には量産予告モデルではありますが、常識を破るコンセプトカー的な形を成立させている点や、コンセプトカーの使命ともいえるショー来場者からの注目や期待度がきわめて高く、量産車を強く期待させるモデルとなり得た点が大きく評価されました。
ゴールデンマーカー賞(コンセプトカー部門)を受賞した、ホンダS660コンセプト。
さらにゴールデンクレイ賞は、マツダ・アクセラが受賞。アテンザとの共通性から新しさがないとする意見もあったものの、造形全体としてのアイデンティティが確立されつつある点や、デザインがセールスをけん引している点など、マツダのプレゼンスを引き上げている点が大きく評価されました。
ゴールデンクレイ賞を受賞した、マツダ・アクセラ。
(MATSUNAGA, Hironobu)