初代ハリアーは、カムリをベースしたクロスオーバーSUVとして登場し、都会的でラグジュアリーな佇まいから大人気を博しました。しかし2代目ではレクサスとの競合やエコ性能の不足から、生産終了を余儀なくされました。今回発売された3代目は、なんと日本専用モデルとして登場。洗練されたハリアーらしさとエコ性能の大幅な向上を達成して、見事復活を果たしたのです。
■エコ性能とハリアーネス(ハリアーらしさ)の飛躍!
2003年に2代目ハリアーが発売されてから11年、市場環境は激変しました。3代目となる新型ハリアーの開発責任者を務めた有本CE(チーフエンジニア)は、歴代のハリアーネス(ハリアーらしさ)とは「革新・先進・高級・お買い得」の4点にあると定義。そして日本専用モデルとして、ダウンサイジングによってエコ性能を大幅に高めると共に、ハリアーネスの更なる飛躍を目指して開発を推進したのです。
■小型化という大きな進化、ダウンサイジングを敢行!
新型ハリアーは、北米向けRAV4ロングをベースに採用。先代と比べ、ボディサイズだけでなくエンジンでもダウンサイジングを敢行しました。特にパワーユニットでは、直4・2Lガソリンエンジンに7速CVTを組合せて搭載。1.5トンを超える重量級ながら、実用十分な走行性能と燃費16km/l(FF仕様)を達成。またHVでも、ユニットを直4・2.5Lに小型化してリアモーターを組合せ、電動4WDと燃費21.6Km/lを両立しました。
■ハリアーネスの新たな飛躍、シュッとしたスタイルを求めて!
新型ハリアーは、ハリアーネスの新たな飛躍を目指し、戦闘機のような「シュッとしたデザイン」を採用しました。特にフロントは、全長の延伸を覚悟でバンパーを突き出し、鋭角的な造形を訴求。ボディ全体が厚ぼったい歴代ハリアーとはテイストが全く異なるものの、高い位置のヘッドライトと縦グリルの組合せが、歴代ハリアーの伝統をしっかりと継承しています。
北米向けRAV4ロングのプラットフォームを使って、日本専用車として生まれ変わった新型ハリアー。有元CEの「正統派でなく、ちょっと着崩したフォーマル。それが新型ハリアーの目指した高級感です」というコメントに、初代ハリアーのライオン紳士と夜景のTV-CMを思い出しました。
(拓波幸としひろ)