クルマの自律走行でドライバーは運転という行為から解放される、のはまだまだ先の話というのが各自動車メーカーのロードマップといえそうですが、衝突被害軽減ブレーキなど自律走行の部分的なメリットはすでにユーザーが享受できる状況になっています。
今回、フォードがプロトタイプを提示、動画を公開しているのは完全リモートコントロールの自動パーキングシステムです。パーキングアシストとして、超音波センサーを使い、ハンドル操作などをコントロールすることで、ほぼ自動的に駐車するシステムは市販車に搭載されていますが、フォードの提示するシステムの特徴はドライバーは車外からリモートコントロールする点です。
ドライバーは 駐車スペースにクルマを收める前に降りることができるので、横のクルマにドアを当てないように気をつける必要もなくなりますし、ドアが開かないような狭いスペースにクルマを駐車することも可能になります。仮にすべてのクルマに、この機能がついたとすると、現在の駐車場面積のまま停車可能台数が増えることも期待できます。運転支援から一歩進んだ利便性を提案するのが、このリモートコントロールによるフル・パーキング・アシストなのです。
同時に、前方の障害物を認知、ハンドル操作による衝突を回避するシステムについても技術発表を行なっています。こちらはレーダー、超音波センサー、カメラによって656フィート(約200m)先の状況を常に監視。障害物を認識すると、最初はドライバーに警告を発しますが、ドライバーの操作がない(または遅れた)場合には、自動でブレーキをかけ、ステアリングを切ることで、衝突を回避するということです。
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(山本晋也)