この冬、特にオススメしたいカーナビとその理由

いいカーナビってどんなナビだろう? 「ナビなんてどれだって同じ、付いていればいいんだよ」なんて思っている人もいるかもしれないけど、そんなことは全然ないんです。ボクも仕事柄いろんなナビを使う機会がありますが、実はナビにもけっこう個性がある。「どれも同じ」なんてのは、「食べちゃえば同じだから食事なんて何でもいい」なんて言っているようなものなんですよ。そんな人生、想像もしたくないでしょ? だから食事と同じようにナビだってしっかり選ばないと。だいたい、ナビは一度買ったら長くお付き合いするんだしね。

 クルマを買い換えるまでは至らないけど、ドライブをもっと快適にしたい。なんていう人は、思い切って賢いカーナビに換えてみるのはどうでしょうか? もうすぐ消費税も上がることですし。s-_DSC2004
というわけで、今回はカロッツェリアの「楽ナビ」の最新モデルを使ってみました。実を言うと、カーナビの個性って言うのはブランドごとにだいたい定まっています。それを知り、理解するのが賢いカーナビ選びの第一歩なんですよね。

自動車メディア業界内で定説になっているのは、「道案内ならとにかくカロッツェリア」。道案内はカーナビの基本ですから、やっぱりそこが優れているとなるとカーナビを選ぶ際には要注目というわけです。

さあ、走り出してみましょう。楽ナビを使ってすぐに実感できるのは、画面の見易さ。地図は精密ならそれでいい、なんて誤解している人もいるみたいですけど、はっきりいってカーナビの地図はそれじゃ困るんです。だって運転中に見るんですから。運転しながら、見るんですから。ドライバーに伝えたい部分をしっかりと目立たせて強調し、必要な情報が瞬時に伝わるようにするのが正解なのですよね。

楽ナビというかカロッツェリアの地図が見やすいのは、それを開発者がしっかりと認識しているから。2D画面の地図は、色使いがとてもクッキリしていて、案内しているルートがとても分かりやすいんです。渋滞しているルートだって瞬時に分かる。こういうのって、本当に大事。それから、ナビって渋滞回避も大事な役割じゃないですか。だからできる限り広い範囲の渋滞情報を見たいんですが、楽ナビは縮尺を拡大して広い範囲を示す地図にしたときに、比較的他のナビよりも広い地図まで渋滞表示が示されるんですよね。こういうのって、さりげないけど本当に便利。

渋滞回避といえば、楽ナビは頻繁に目的地までの交通情報を確認して計算し、リルートをバンバンかけて効率よく走れる道を誘導してくれます(VICS光/電波ビーコンもしくはスマートループ利用時)。ちなみにスマートループっていうのはカロッツェリアが持つ独自のネットワークシステムで、いわゆるクラウド情報。通信設定をしているカロッツェリアナビ装着車の走行データがより詳細で正確な渋滞情報としてルート案内に反映され、スムーズなドライブが実現するというわけ。その総延長は70万キロにも及び、一般的な渋滞情報のVICSが対応していない道でも使えるのだからとっても賢いんですよ。
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また、カロッツェリアのナビはこのスマートループがあるおかげでルートを距離ではなく時間で計算することができるのも特徴というわけ。実際に走行にかかった時間をデータとして蓄積して、それをルート案内に反映できるのがほかのカーナビと大きく違う部分。最短距離=最速ルートとは限らないのですが、最短時間を軸にしてルートを案内すれば効率的な移動ができると言うことです。
って説明するとちょっと難しそうですが、目的地まで「なる早」で到着できるルートをサラリと教えてくれるのが、スマートループであり、楽ナビってことです。東京など大都市の道でのドライブは、常に渋滞との戦いじゃないですか(笑)。だから、こうやってデータに基づいた渋滞回避がおこなえるナビってとても重宝するんですよね。ボクも、スマートループのおかげで移動時間を短縮できてホント助かっています。

楽ナビの個性って、使いやすくて誰もがその高い性能を簡単に使えるってことなんだと思っています。たとえば操作性。画面に表示されるボタンが大きくて、シンプルで、わかりやすくて、とっても押しやすい。ほんと使いやすいなあ。世の中には、「いやいや、ボタンはいっぱいあったほうが便利でありがたみがある」と考えている人もいるかもしれませんが、たとえばクルマや機械モノに詳しくないあなたの奥さんとか子供がナビを使う状況なんていうのを想像しちゃってみてくださいな。インターフェイスが分かりにくいと、面倒になって「もうナビなんてイヤ!見たくもない!」ってなっちゃいますよ。使う人にそんなことを感じさせないのが、楽ナビの特徴であり個性。誰にも優しい、ストレスフリーなカーライフを送りたい人のためのナビって言っていいんじゃないですかね、楽ナビは。

そのうえ、最近の楽ナビには「エアージェスチャー」という操作方法が用意されているんですが、これがまた便利。なんとナビ画面の前で手を左右に振るだけで画面やスイッチに触れることなく操れちゃうんです。ボタンが大きくて使いやすくても、普通のナビなら操作する際にはやっぱり手元をみなくてはならない。だからよく使う操作は前を見たまま手を振るだけで操作ができるこういう機能はほーんと便利で安心と思いますね。特に地図を拡大したい時って場所がわからなくて不安になっている時だから、エアージェスチャーでさっと地図の拡大ができるとかすごく安心!だなって思うわけです。これ、他のナビには採用していない機能なんですよ。
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そうそう、忘れちゃいけないのは地図更新。楽ナビはなんと、最大3年間無料で地図更新ができるんですから素晴らしい(一部機種を除く)。しかも、期間中なら何度だってOK。なんて親切なんでしょうね! 3年の期間に、道路データは35回も更新されるというから、常に最新の地図を使って道案内してくれるってことですよ。地図が古いナビなんてホント勘弁して欲しいですが、楽ナビなら購入後だってそんな不安とは無縁なわけです。こういうかゆいところに手が届く感じが、実際に使ってみると「いいナビだなぁ」って実感できるポイントになってくるんですよね。

初代楽ナビが登場した当初、カーナビといえばどんどん進化する時代だったけど、楽ナビは先進的な性能を突き詰めるのではなく、誰でも簡単に使いこなせるという優しさが当時のナビとしては画期的でした。こうして最新の楽ナビを使って感じたのは、「高い性能をやさしく使いこなせる」ってこと。それってまさにユーザーに対する「お・も・て・な・し」なんだと思います。カーナビだって、おもてなしで選ぶ時代ですよ。

●今回試したカーナビ
Carrozzeria AVIC-MRZ99W
s-H02_AVIC-MRZ099W_正面_

カロッツェリア 楽ナビ
http://pioneer.jp/carrozzeria/rakunavi/

 

この記事の著者

小林和久 近影

小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務めた。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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