日産のスポーツフラッグシップ「GT-R」が2014年モデルへと進化しました。すでにアナウンスされていたように、それにあわせて、2014年2月に特別なGT-Rが登場することを発表しています。
それが「GT-R NISMO」です。
GT-R専用に生み出されたVR38DETT型エンジンは、GT3マシンゆずりのターボチャージャーを使うことなどにより、標準車の404kW(550馬力)、632Nmに対して、最高出力441kW(600馬力)、最大トルク652Nmとスープアップされています。
シャシー関連では、構造用接着剤による補強を受けたボディ、特注仕様のビルシュタインダンプトロニックダンパー、サスペンションアッパーリンクの変更、専用タイヤの装着などで鍛えられています。
「GT-R NISMO」の白眉といえるのが空力チューンです。フロントにカーボン製バンパーとアンダーカバーのエアストレーキを、リヤにはカーボン製のリヤスポイラーを採用。ダウンフォースを確実にアップさせています。そのほか、カーボンファイバー素材をバンパー、リヤスポイラー、サイドシルカバー、アンダーカバーなどに採用することで軽量化、低重心化も果たしています。
インテリアでは専用に開発されたレカロ製カーボンバックシート、赤いステッチのはいったステアリングなど、ニスモのレース経験に裏打ちされた装備が与えられています。
なんといっても見逃せないのは、この「GT-R NISMO」が2013年9月にニュルブルクリンク北コースで、7分8秒679という量産車としては最速タイムを刻んでいること。
そのアタックラップのインカー映像がノーカットで、しかもドライバーを務めたミハエル・クルム選手の解説付きという貴重な動画が公開されています。
なお、ニュルブルクリンク北コースにて、量産車最速タイムを叩きだしたGT-R NISMOには、エアロダイナミクスチューニング、軽量化、サスペンションチューニングからなるNISMO専用オプションパック(2014年夏頃、大森ファクトリーのみで発売予定)を装着した仕様だったということです。
メーカー希望小売価格は、15,015,000円。ボディカラーは、ブリリアントホワイトパール、メテオフレークブラックパール、アルティメイトメタルシルバー、バイブラントレッドに、「NISSAN GT-R NISMO」専用色のダークマットグレーという全5色となっています。
●GT-R NISMO主要諸元
全長:4680mm
全幅:1895mm
全高:1370mm
ホイールベース:2780mm
トレッド(前後):1600/1600mm
車両重量:1720kg
(山本晋也)