酔っぱらっていたり、深夜まで仕事を頑張ったりしてタクシーの中でようやくひと息。しかし、翌朝「そうだ、あれはどこだろう?」と探してみると、タクシーの中に忘れた! という経験はないでしょうか。まぁ、ビニール傘くらいならまだしもサイフや定期券、携帯電話など貴重品だと慌てますよね。
じつはタクシーに忘れ物をするケースが増えていて、kmグループ(国際自動車)の東京タクシーセンターには平成24年だけで5万件を超える問い合わせがあったそうです。
そこで、kmグループはイデアクロスというIT企業と共同で、世界初の「タクシー忘れ物防止システム」を開発し、9月中旬から実車に搭載して実証実験をスタート。
同システムは、運転席と助手席の下、天井、トランク内に設置した4台のカメラで乗客の乗車前と降車後に撮影した画像分析により忘れ物を検知するもので、忘れ物があるとドライバーにアラームで知らせます。
タクシーの忘れ物は後部座席でのサイフや携帯電話などが大半を占めるそうですが、トランクに鞄なども忘れることも珍しくないそうで、同システムによりトランク内の忘れ物もしっかり防止。
もちろん、プライバシー保護の観点から乗客の顔などは認識できないようにされているそうです。これなら安心と油断しないで降車前には確認したいものですね。
(塚田勝弘)