次期プリウス「軽量化徹底」で燃費・動力性能大幅向上か?

 2009年5月に発売された3代目プリウスは発売後4年が経過した現在も月平均2万台を超えるペースで売れ続けており、元祖HVの名に恥じない販売量を維持しています。

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そうした中、次期モデルとなる4代目プリウスに関する情報がWeb上にあがって来ています。 それによると、デビューは2015年となる模様。

エクステリアは「SCOOP! 次期プリウス始動!」でお伝えしたように2代目、3代目までの特徴だったサイドビューの「おむすび型」フォルムがやや薄まってルーフ頂点が後方へ移動、プリウスαのようにルーフが後方へ伸びたデザインになっています。 

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後席ヘッドクリアランスや足元スペースの拡大により、居住性が向上しているようで、米国・中国の顧客や国内タクシーニーズに配慮しているものと思われます。 

気になるHVシステムは第3世代となる「THS III」へと進化する模様。 

8月28日に米国ミシガン州でトヨタが開催した「2013トヨタHVワールドツアー」の講演の中で、プリウス開発責任者である小木曽常務理事が次期プリウスについてエンジンの熱効率向上やモーターの小型化、出力密度の向上に言及。駆動用バッテリーにも新技術を投入、エネルギー密度を向上させていると言います。

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トヨタはHVシステムの生産コスト半減を社内目標に掲げているようで、初代プリウスが約60万円、現行モデルが約30万円なのに対して、4代目では量産効果や内製化の推進で、3代目の半額となる15万円を狙っているとか。 

これにより、他モデルへのHV展開がいっそう進むものと思われます。 

ちなみに同社は米・中・英・仏・豪・加・タイ・インドネシア・日本の9拠点でHV製造を計画しており、2015年までにHV、PHVの新型車を10車種投入予定。 

4代目プリウスでは車体の軽量化に際してトヨタ独自の設計手法「TNGA」を導入しており、従来のアルミ製バックドアに代わって、カローラフィールダーで実績が有る軽量樹脂製バックドアを採用する模様。

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また、バックドアで大きな重量を占めるバックウインドウガラスについても一体成型物の透明樹脂材を使用(約-5kg)するなど、スポーツカー並みの軽量化アイテムが盛り込まれており、動力性能向上と併せて、低重心化による操縦安定性向上を追求。 

現行モデルの弱点とされていた乗り心地、静粛性等についても改善が進むと予想。 

注目の燃費は9月5日に正式発表となる新型ホンダFITの「36.4km/L」 を凌駕することが確実視されています。 

11月22日開幕の「 第43回東京モーターショー2013」へのコンセプトモデル出品が噂されており、スタイリングも含めて次期モデルでの進化ぶりが大いに注目されます。 

〔関連記事〕
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 (Avanti Yasunori) 

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この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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