一応、デジタル一眼を含めて複数台持っていますが、カメラは門外漢。しかし、約20年この業界にいますので、自動車雑誌などで走行シーンの撮影をする際は撮られる方(ドライバー)とはいえ、どこでどう撮ればいい写真が撮れるかくらいは最低限把握しているつもりです。我々が「走りを撮る」という場合は、前方を走るカメラカーからカメラマンが顔を出して撮る「引っ張り(追いかける場合は、追っかけ)」、定点やコーナー走りなどいろいろな言い方がありますが、プロとなると被写体のクルマにピントがバッチリ合って、しかも路面や背景が飛ぶように流れている、これが素人とは違うわけです。
技術も機材も違うわけですが、私のような素人が撮影すると、例えば定点でコーナーを高速で駆け抜けるクルマだと、枠に入れるのも精一杯という事態になります。しかし、こんな写真は無理でも最近のデジカメは手ぶれ防止も当たり前についていますから、愛車だけでなく、夏休みでの旅行先や運動会などで子どもを撮りたい場合も結構上手く撮れる時代になりました。
そこで、動きのある被写体に強いデジカメをピックアップしたいと思います。まずは、世界初600mmでF2.8の明るさを実現したパナソニックのLUMIX「DMC-FZ200」。ズームした時でも「一瞬を捉える」をコンセプトに掲げたモデルで、ズームをすると被写体の動きが止められないなどの不満点を大きく改善しているのが特徴です。価格はオープンで、実勢価格(大型家電量販店/以下同)は5万円前後です。
富士フイルムの「FinePix SL1000」。新開発のフジノン光学式50倍ズームレンズ(24-1200mm)はまさに遠めからの流し撮りに最適で、被写体に約1cmまで近づけるスーパーマクロまで幅広い撮影が可能。高倍率時の手ブレを徹底抑制し、最速10コマ/秒の高速連写にも対応しています。もちろんワンタッチで動画撮影が可能です。価格はオープンですが、実勢価格は3万円前後。
30倍以上の光学ズームで、世界最小最軽量を誇るのがソニーのCyber-shot「DSC-HX50V」。広角24mmから望遠720mmに対応し、最速約0.17秒、30倍ズーム時でも0.19秒の高速オートフォーカスと高精度な光学式手ブレ補正を搭載し、動きのある被写体を逃しません。価格はオープンで、大型家電量販店では4万3000円前後です。
キャノンの「PowerShot SX50 HS」は、レンズ一体型コンパクトデジタルカメラで世界初の光学50倍ズームレンズを搭載し、光学50倍で1200mm、プログレッシブファインズーム100倍で、2400mm相当の超望遠の撮影が可能。もちろん手ブレ防止や高速AF、最大13枚/秒のハイスピード連写にも対応しています。こちらも価格はオープンで、大型家電量販店では4万9000円前後。
光学42倍ズームや動く被写体を設定しておくだけで自動的に追尾する「ターゲット追尾」、最大7コマの高速連写などを備えるニコンのCOOLPIX「P520」は、手軽に持ち運べるサイズとブラックとレッドの2色を展開し、男女を問わず支持されています。価格はオープンで、大型家電店で4万2000円前後です。
■パナソニックLUMIX「DMC-FZ200」
http://panasonic.jp/dc/fz200/
■富士フイルムFinePix「 SL1000」
http://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/s/finepix_sl1000/
■ソニーCyber-shot「DSC-HX50V」
https://www.sony.jp/cyber-shot/products/DSC-HX50V/
■キャノンPowerShot「SX50 HS」
http://cweb.canon.jp/camera/dcam/lineup/powershot/sx50hs/
■ニコンイメージングCOOLPIX「P520」
http://www.nikon-image.com/products/camera/compact/coolpix/performance/p520/
(塚田勝弘)