1.6Lハイブリッドで850馬力のエコ・スーパーカー「ジャガーC-X75」【動画】

ジャガーがダウンサイジング過給エンジンにモーターを組み合わせた、次世代スーパーカー「C-X75プロトタイプ」のパワートレインについての情報と動画を公開しています。

Testing of Jaguar's C-X75 at Rockingham Raceway.

スーパーカーらしいパフォーマンスと、ハイブリッドカーらしい環境性能を両立させるために選ばれたのはターボチャージャーとスーパーチャージャーで過給された1.6リッター4気筒ガソリンエンジンです。

なんと、このエンジン単体で502馬力を発生。リッターあたり313馬力という、スーパーカーにふさわしい驚異的な比出力を誇っています。その発生回転は1万rpmということですが、それにしても1.6リッターで500馬力オーバーというのはツインチャージだとしても市販エンジンとは思えません。

それでいて、プラグインハイブリッドでもありC-X75プロトタイプは、このハイパワーエンジンを使わずに、モーターだけで60kmの航続距離を確保できるといいます。

そのモーターは150kW級をふたつ搭載。ふたつのモーターを合計した最高出力は390馬力、エンジンと組み合わせたシステム出力は850馬力に達するそうです。

現代のスーパースポーツにふさわしい性能です。それでいて、シティカーとして街乗りをすれば省燃費車になるというのも、まさに現代的。二酸化炭素排出量は欧州仕様のプリウスに並ぶ89g/kmといいますからトップクラスのエコカーという顔も持っているようです。ちなみに、プリウスPHV(欧州仕様)の二酸化炭素排出量は49g/kmとなりますので、プラグインハイブリッドとしては、やはりパフォーマンス重視といえそうです。

●主要スペック
エンジン:1.6リッター4気筒ガソリン・スーパーチャージャー過給
エンジン出力:502馬力/10000rpm
モーター:150kW級 2個
モーター出力:390馬力
システム出力:850馬力
システムトルク:1000Nm
EVモード航続距離:60km
0-100mph加速:6.0秒以下
最高速度:200mph(約320km/h)以上
ボディ:カーボンコンポジットモノコック
変速機:7速AMT
駆動方式:AWD
二酸化炭素排出量:89g/km以下

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
続きを見る
閉じる