ニスモといえばクルマやモータースポーツ好きなら、いまさら新しいブランド戦略によるアピールをしなくても知名度抜群では? と思いますが、すでに発売済みのジュークNISMO(試乗記はこちら)に続き、第二弾の「フェアレディZ NISMO」の予約受付が6月24日からスタートしました。ただし、発売は12月からと少し先です。
従来のコンプリートカーやパーツ販売とは一線を画す、ニスモのカタログモデル化は、「高性能プレミアムスポーツバージョン」がテーマ。第一弾のジューク、そしてZと同時発表されたマイナーチェンジ後のマーチからも分かるように必ずしもスポーツカーである必要はありません。
それは、メルセデスの「AMG」やBMWの「M」、アウディの「S/RS」モデルがスポーツカーばかりをベースとしているワケではないのと同じ、といえそうです。
そうは言ってもニスモですから、フェアレディZというスポーツカーはよく似合います。NISMOスピリットのデザインモチーフを織り込んだという、専用エクステリアとインテリアが自慢で、外装はフロントバンパーやドアミラー、サイドシルプロテクター、リヤスポイラー、フェンダーモールなどが目を惹きます。
内装は専用本革・スエード調ファブリックコンビシートをはじめ、本革・アルカンターラ巻3本スポークステアリング、スムースレザーの本革巻シフトノブ、ドアトリム、コンビメーターなどの専用装備を満載。
見た目だけでなく、専用チューニングコンピュータ(ECM)と専用等長フルデュアルエキゾーストシステムによりノーマルの336ps/7000rpm、365Nm/5200rpmから355ps/7400rpm、374Nm/5200rpmとパワー&トルクとも引き上げられています。
パワーアップにともないシャーシと車体剛性も強化されており、スプリングとダンパー、スタビライザーからなる専用サスペンションや高性能コンプレッションロッドプッシュなどを装備し、アルミホールはロゴ入りのレイズ製鍛造ホイール、タイヤはブリヂストンのポテンザRE-11を指名。
車体剛性強化はストラットタワーバー、フロントメンバーブレース、ラゲッジアンダーブレース、リヤアンダーフロアVバー、ヤマハ製パフォーマンスダンパーからなる専用装備が担います。
ボディカラーはブリリアントホワイトパール、ブリリアントシルバー、ダイヤモンドブラック、バイプラントレッドの4色で、価格は6MTが521万8500円、7ATが532万3500円。
ジュークNISMOと数日間付き合った感想は、派手すぎずでもノーマルとは違う内・外装となかなか引き締まった走りが印象的でしたが、第二弾、第三弾とモデルが増えるにつれてより大人の雰囲気が出てくれば、「高性能プレミアムスポーツ」の地位を築いていけるはずです。
■日産自動車「フェアレディZ」
http://www2.nissan.co.jp/Z/
(塚田勝弘)