日本女性にも高い人気を誇る「アウディ」車のエクステリア デザイン。
アウディの1930年代からの企業スローガン「勇気を持って前進」はデザイン部門にも強く浸透しているようです。
日産自動車で「セフィーロ」や「プレセア」などのエクステリアデザインを担当した後、アウディに移籍して「A6」、「Q7」、「A5」、「A1」、「A7」(担当順)のデザインを手掛けた和田 智(さとし)氏は「シングルフレームグリル」を提案した日本人デザイナーとして世界的に有名。
アウディに11年間在籍した氏いわく、同社のデザイン部に世界中からやって来ているデザイナーの「より良いクルマを創りたい」という意識レベルの高さは半端無いと言います。
その原動力になっているのが彼らの自動車のデザインに注ぎ込む「愛情」とか。
社内コンペでデザインが決定される過程に於いて、理知的で物静かな同社のイメージとは裏腹に、想像以上に熱い論議が繰り広げられていることに大いに驚いたそうです。
アウディはイタリアのミラノにあるデザイン専門の大学院大学ドムス・アカデミーと社外デザインコンペを共催しており、2009年に最優秀賞を獲得した当時26歳のトルコ人「Kazim Doku」氏もそんなクルマを愛して止まないデザイナーの1人。
Doku氏がアウディに提案した「Audi Shark(鮫)」はクルマでは無く、ホバークラフト。映画「スター・ウォーズ」に登場する帝国軍のスピーダー・バイクのような外観をしています。
「アウディの簡潔で完璧なラインを反映させて、超スポーティな乗物をデザインした」とのこと。操縦姿勢はオートバイに近く、後方から開くキャノピーや後部のヒレのような翼が特徴的。
Doku氏は「Audi Shark」を含めて「Peugeot Ustuminki」、「KA-Design」など、これまでに自動車デザインで3つの受賞歴を保有しているそうです。
物心ついた頃からの自動車デザインへの強い関心と愛情から自動車産業を観察し、そのデザインをコンピューター画面上に持ち込んだと言います。
ともすると日本車デザインはガラパゴス的になりがちですが、世界的に販売拡大が進む中、国内だけに留まらずワールドワイドなデザイナー養成が求められているのかもしれません。
■CAR DESIGNER KAZIM DOKU
http://kazimdoku.blogspot.jp/
■和田 智 SWDESIGN Webサイト
http://www.swdesign-office.com/
【画像ギャラリーをご覧になりたい方はこちら】 https://clicccar.com/?p=222600