経団連(日本経済団体連合会)のまとめによると、大手企業64社の夏季賞与・一時金の平均妥結額は「アベノミクス」による経済復興政策が効いたようで、84.6万円と2年ぶりに約5.8万円(昨年比+7.4%)上昇。
その増加率はバブル期の1990年以来、2番目とされています。
これを製造業で見ると平均84.4万円(同+7.2%)、非製造業で平均85.8万円(同+8%)となっており、共に昨年を上回る形に。
製造業では円安の恩恵を色濃く受けた「自動車」が昨年比で約14%増となる平均92.6万円で突出しており、唯一2ケタ台の伸びで製造業全体を強力に牽引。
「セメント」も東日本大震災の復興需要に伴い、約5%増となる平均68.2万円。
一方、「繊維」や「紙・パルプ」は円安化による原材料や燃料費などの高騰で、逆に約5%前後の減となっています。また「電機」は76.9万円(同+0.3%)と微増。
このように自動車各社の夏ボーナスで上昇傾向が見られる反面、景気動向を示す日経平均株価は5月22日の15,627円を頂点に6月3日時点で13,261円まで約2400円近く急激に値を下げるなど、不安定な動きを見せており、それに連動して自動車各社の株価も下落中で、まだ今後の先行きは見通せない状況。
経団連も7月下旬の最終集計について「どうなるかはまだ不透明」としています。
ボーナス一時金はあくまで半年に一度支給される慰労金の位置付けであり、また業種によってバラつきも存在する為、アベノミクスが掲げる「賃金(基本給)向上」への効果が現れるにはもう少し時間が必要なのかもしれません。
今後の自動車各社の年末にかけての業績推移が注目されます。
■日本経済団体連合会 Webサイト
http://www.keidanren.or.jp/
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