早くも梅雨到来、雨に強いタイヤの選び方は?

2013年、全国的に梅雨入りが早い傾向にあり、雨の時期も長引くと予報が出ています。

そんなわけで、梅雨時のドライブは、どうしても濡れた路面を走る機会が増えるものですが、トップカテゴリーのレースでは晴れ(ドライ)と雨(ウェット)で異なるタイヤを使うことからもわかるように、タイヤにも得手不得手があって、雨に強いタイヤというのはあるものなのです。

もっともレース用のドライタイヤは、路面とタイヤ間の水膜を排水するための溝がまったくないので雨天が苦手なのは、感覚的にわかるかもしれません。

逆にいうと、タイヤ表面の溝面積が広いほど雨に強い傾向にあるというわけです。

ですから、店頭でタイヤ表面のパターンを見て、これは雨に強そうだ、などと判断する時代もありました。しかし、タイヤのグレーディングシステム(等級制度)に基づくラベリング制度が広まっている今、参考にすべきはラベルの表示となっています。

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タイヤのラベリングというと、5段階で表示される転がり抵抗(燃費性能に影響大)に注目しがちですが、同時にウェットグリップ性能も4段階で示されています。

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もともと、転がり抵抗を減らすと、ウェットグリップ性能が犠牲になるという相反する部分があったため、燃費と安全を両立したタイヤを判断できる指針として、この2つを示す意味があるのですが、雨に強いタイヤを示す貴重な指針ともいえます。

長期にわたって使うものですから、梅雨のことだけを考えてタイヤを選ぶということはないでしょうが、せっかくこの時期に新しいタイヤを選ぶというなら、ラベルの下段に4段階で示されるウェットグリップ性能にも注目しておきたいものです。

ちなみに、「低燃費タイヤ」とは、転がり抵抗性能の等級がA以上で、ウェットグリップ性能の等級がa~dの範囲内という条件を満たしたタイヤを指しています。 

■関連リンク
ラベリング制度とは(日本自動車タイヤ協会)

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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