トミ・マキネンも参加して実証映像の収録をおこなった、フォレスターライブ。
えっ、トミ・マキネンて誰やねん?
と思ったあなたは、ぜひこのエントリーを読んでくださいね。もちろんよーく知っている人も再確認にどうぞ。
ひとことで言えば、彼は何度も世界チャンピオンを取ったラリードライバー。つまり世界の頂点まで登った、メッチャ凄い人です。
出身は、ラリードライバー養成地とも言われている北欧のフィンランド。
冬になると雪と氷に覆われる場所で育った彼は、滑りやすい路面でクルマを自在にコントロールする能力を自然に身につけました。環境に育てられ、そして感性の高さからメキメキとドライビングのスキルを高めたのです。そしてラリーにデビュー。早い話が、北欧出身ラリードライバーの黄金コースでラリーの世界に入ったということです。
ラリーをはじめてしばらくは環境に恵まれずに記録を残せなかったマキネンですが、1994年にフォードのワークスマシンにスポット乗るチャンスを得て速さを発揮。三菱のワークスドライバーに抜擢され、暴れるようなランエボでの大活躍や日本でもおなじみですね。彼の名前がついたクルマが発売されていたくらいですから。
その後、スバルに移籍してインプレッサを走らせてから引退。
現在は、地元でスバルのラリーカーを輸入・開発・生産する会社を営みながらモータースポーツにかかわり、またスバルの市販車のテストドライブをおこなったりしています。
WRC(世界ラリー選手権)では4回の年間チャンピオンに、24回の優勝、そして45回の表彰台。
今回の実証映像収録地であるチュリニ峠がコースとなっているラリーモンテカルロでは、1999年から2002年にかけて史上初の4連覇という偉業を達成。その記録は、誰にも破られていなのですよ。凄い!
彼のWRCでの活躍は偉大すぎて、ファンにとっては神様みたいなのもの。そんな彼がフォレスターに乗り、一体何を感じたのかは今後のクリッカーのレポートとFORESTERLIVEをお楽しみに!
……というのが一般的な彼の紹介ですが、分かっていますよ編集長。
クリッカーがそれだけで終われるはずがありませんよね。
せっかくマキネンと一緒に食事したり雑談ができたので、実際のマキネンの印象を紹介しましょうね。
すぐにわかったのは、彼は本当に人柄がよく真面目ってこと。
まず「どんな走りをしたらいい? もっと速く走れるけどペースはどうする? 服装はこれでいいかな?」と常に撮影に配慮し、スタッフへの気遣いがすごい。スタッフと一緒に使っていたレンタカーに関しても「いいよ、最後に僕が返しに行くよ」と言ってくれるほどでした。
ファンにも気さくに接するし、時間が押しても、ボクだったらうんざりしそうなくらいの大量のサイン攻めをしても嫌な顔ひとつしなかったのもさすがです。
陽気にベラベラとしゃべるようなタイプではないようでしたね。でも、質問をすると本当に真剣に考えて答えてくれます。
カメラを向けると反射的に微笑んでくれますが、そのとき以外はクールでちょっとさみしげな表情をしていることが多かったのが印象的でした。
彼によると、某F1マシンをテストドライブしたときに、シフト操作(ラリーマシンと動かす方向が正反対なのだとか)を誤り、コーナー立ち上がりの約280km/hでシフトアップするつもりがシフトダウン。 タイヤは激しくロックし、そのまま勢いよくスピンで大クラッシュしたこともあるのだとか。それで怪我をしなかったというから、凄いなあ。
そうそう、やっぱりクルマは大好きみたい(当然だ!)。
はじめて接した新型フォレスターを、まずは細かいところまでなめるようにチェックしたのが印象的でした。
ちなみに持っている電話は、iPhone5でしたよ。
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(文・工藤貴宏/写真・前田惠介)