ロイターが伝えるところによると、欧州の経済低迷で仏ルノーの2012年度 欧州販売が19%急減、これに伴い世界販売が255万台(前年比-6.3%)に留まっている模様。
ルノーは声明で「低コスト車に基づく海外販売戦略が実を結びつつある」としながらも、「この成功も欧州の販売の落ち込みを完全には穴埋めできない」と説明しているそうです。
同社は2013年度も欧州市場が更に3%縮小すると予想しているようで、1月15日、競争力の押し上げを図る為、2016年までにフランス国内従業員の14%に相当する7500人を削減するリストラ計画を発表。
この事態を受けて仏アルノー・モントブール産業再生相が18日、ルノーの会長でもあるカルロス・ゴーンCEOに「日産がフランス工場を支援すべく、フランスの生産ラインに仕事をもたらすべきだ」と伝えた言います。
ちなみにフランス政府はルノーに15%出資、ルノーは日産に43.4%出資している関係。
具体的には「日産車をフランス国内の稼働率の低い工場で生産すること」が同相からの要請事項だったようで、カルロス・ゴーンCEOがこれに同意したとされていますが、ルノーサイドは18日現在、日産車を生産するとの決定は未だ下されていないとの見解。
一方で昨年7月にはPSA(プジョー・シトロエン・グループ)もパリ郊外にあるオルネー・ス・ボワ工場の閉鎖などで2014年までに国内で約8,000人を削減する大規模な経営合理化策を発表するなど、欧州の中でもフランスの自動車産業は深刻さが増している状況。
こうした大規模な人員削減に歯止めをかけたい政府の意向に対し、ルノー・日産アライアンスの今後の対応が注目されます。
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