SRX改良型とATS日本導入、発表相次ぐキャディラック。

11月28日、六本木のキャディラックカフェでキャディラックのクロスオーバー、SRXの改良版が発表になりました。

キャディラックSRXといえばクーペシェイプのスタイリッシュなSUVとして人気を集めていますが、今回の改良ではフロントグリルなどのシェイプをより先鋭化し、シャープさを強調。

 

クロスオーバーとしてはこれ以上にない都会的な雰囲気が特徴です。

 

そしてインテリアでは業界初の画期的なインフォテーメントシステム「CUE」(キャディラック・ユーザー・エクスペリエンス)を採用。オーディオビジュアルや走行情報、ハンズフリーフォンなどを、まるでiPadなどのタブレットを使うかのごとく直感的に操作できるようになっています。もちろんiPhoneやiPod touch、モバイルプレイヤーなどのデバイスに入っている音楽データなどを再生するためのBluetoothも装備。そのデバイスもCUEの画面裏のボックスに収納でき、デバイスの置き場に困ることもありません。

 

CUEに繋がるオーディオも最新のテクノロジー。BOSE社と共同開発のアクティブ・ノイズ・キャンセラーシステムを搭載し、室内騒音を打ち消したクリアな音質が楽しめます。

とにかく快適装備と先鋭化したエクステリアデザインに目が行きがちな新しいSRXですが、実は本当に凄いところは安全装備にありました。

衝突警報や自動ブレーキなどセンサー類でクルマ全体を全方位で守るシステムが搭載されています。自動ブレーキはに至っては前進だけでなく後退時、つまりバックのときにも動作するというもの。こういったシステムの警報はアラートランプや警報音でなされるのが普通ですが、このSRXはなんとシートが振動!車線逸脱警報の場合は右にずれたか左にずれたかを、シートの振動を左右独立で行うことでよりわかりやすいものにしています。いくら警報がなってもランプが光っても居眠りをしてしまっていては気付きません。シートの振動でドライバーの身体に直接異変を知らせることで事故の可能性を極端に減らすことが可能である、とのこと。

 

ラゲッヂルームにはアメリカ車らしい工夫も見られます。このバーはその一つ。伸縮自在に長さを変え、レール上の任意の場所で固定できるので、荷物がラゲッヂで暴れないように収めることが出来ます。また必要のない場合は取り外してスペアタイヤルームのステーに収納可能。大型スーパーでの買物が多いアメリカらしい発想の装備です。

SRXの改良版発表から遡る11月15日にはキャディラックの全く新しいミディアムクラスのプレミアムセダン、ATSの日本導入が発表されています。

 

 このATS、プレミアムセダンの激戦区であるDセグメントを一気に切り開くための戦略車。メルセデスCクラス、BMW3シリーズ、アウディA4に真っ向勝負するために送り出されたモデルです。

 

パーソナルドライブに適したサイズにキャディラックらしさを詰め込んだスタイリングは唯一無二といえるもの。最新の構造設計で優れた剛性を保ちながら1580kgとかなり軽量に仕上がっています。

 

インテリアも他のキャディラックと同じ設計思想に基づいてデザインされており、新しいSRXに採用されたCUEやアクティブ・ノイズ・キャンセラーシステムを搭載。また安全装備も自動ブレーキや全方位のセンサーによる警告システム、それもシートが振動することで警告するシステムを搭載しヨーロッパ勢に差をつけています。

 

そしてこれらを牽引する動力性能はATSの特筆点の一つと言えます。ダウンサイジングされた2リッター直噴ターボは276馬力!トルクも353N・mを1700回転から発生させるという新設計。そして駆動方式はFR!

このATSは来年の3月から一般発売されるとのことで、販売時期に近くなった頃にもっと詳しい情報をお知らせできると思います。

これらの発表会が行われた会場は六本木に11月16日からオープンしたキャディラックカフェ。

 

常時キャディラックの最新車種が展示され、それを眺めながらお茶が飲めるという贅沢なカフェです。場所は六本木けやき坂下。六本木ヒルズの真後ろというほうがわかりやすいかもしれませんね。

「Cadillac Cafe」
http://www.cadillac.co.jp/basis/communication/index.html

 

(北森涼介 写真:井元貴幸)

 

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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