ホンダが次世代コミューターとして発表した小型EV「マイクロコミュータープロトタイプ」は、ボディを選べる構造の『バリアブル・デザイン・プラットフォーム』を採用していることが特徴です。
バスやトラックなどではフレームにエンジンやサスペンションを取り付けて、シャシー部分だけで走行性能を完成させることで、ボディバリエーションの自由度を高める設計が一般的ですが、それと似た発想が、この「マイクロコミュータープロトタイプ」のプラットフォームというわけです(画像はダイムラーのバス・シャシー)。
ホンダのコミューターはEVですから、モーター、バッテリー、コントローラーなどを床下などに収めることで基本シャシーを完成させ、そこに用途に応じたボディを乗せることで多様なクルマを生み出すことができるというわけです。
現時点では親子で移動するためのコミューターがカタチとして提案されていますが、このボディにおいてもリヤシートを入れ替えることで親子3名乗車から大人2名乗車へと変更できるよう考慮されているとのこと。さらに、宅配用のデリバリーバン的なボディやパトロールや救急などの用途も想定しているよう。さらにイラストではタルガトップのマイクロスポーツカー的なシルエットも確認できます。ファンカーとしても楽しめるということでしょうか。
将来的に、プラットフォームだけで乗り物としての認可が降りるようなことになれば、ビジネス用途や家族構成の変更に応じて臨機応変にボディを載せ替えるという使い方が当たり前になるかも。さらに手軽に載せ替えができれば、日常はビジネスカーとして、週末はファンカーとして一台二役といった楽しみ方もできそう、期待の膨らむコンセプトといえそうです。
(山本晋也)