11月10日のトヨタ発表によると、豊田章男社長がダイハツ、トヨタ車体、 アイシン精機、DENSO、豊田通商などトヨタグループ各社の社長と共にインドネシアのユドヨノ大統領と会見。インドネシアの自動車産業発展に向けたさらなる活動強化の旨を改めて表明した模様。
以前に「ダイハツ・アイラとトヨタ・アギア 90万円以内で買える1.0Lモデルを発表 !」でお伝えしたとおり、急速な発展を遂げるASEAN市場の中でもインドネシアに於ける自動車総販売台数は2011年にタイを抜き、今では東南アジア最大の市場となっています。
インドネシアの新車市場は日系メーカーが90%を超えるシェアを占め、トヨタが35%で首位、ダイハツが16%で2位。これに三菱(15%)とスズキ(11%)が続いている状態。
この市場に40年以上前から取り組んで来たトヨタとダイハツは現地ニーズを色濃く反映した、低価格(75~110万円)&低燃費(23km/L)なエントリーカー「トヨタ AGYA(アギア)」と「ダイハツ AYLA(アイラ)」を年内に新工場で生産開始、2013年早々に発売を予定しています。
軽量化された1.0L 3気筒 12バルブDOHCエンジンを搭載しており、最高出力65ps/6,000rpm、最大トルク8.7kgm/3,000rpmを発生、5MT&4ATミッションを介して最高速度157km/h、0-100km/hで15secを切る性能と言います。
トヨタは9月のジャカルタモーターショーの際、「今後4年間で同市場に4モデル以上の新型車を投入し、年間30万台レベルの生産を目指す」と発表しており、「トヨタがタイ進出50周年! 2013年新グローバルカー生産を発表!」でも触れたとおり、タイ工場を含めてASEAN地域に於ける生産能力増強体制をグループ総力を挙げて進めて行く方針。
その為にトヨタグループ6社のインドネシアでの40年以上に渡る累計約2,200億円の投資に加えて、5年以内に更に約1,000億円以上を追加投資してインドネシアでの総雇用人数を現状の約3.2万人からさらに約 4.1万人にまで増強する予定とか。
グループ各社の取組みとしては
●トヨタ自動車
現地調達化推進のためインドネシアににエンジン工場建設を目的とした、150へクタールの
新工場用地を取得。また「IMV」の生産を強化すべく、2013年9月を目処ににカラワン工場の
生産能力を 11万台から 13万台に増強予定。
●トヨタ車体
豊田通商の合弁で設立した工場で2012年12月より車両生産を開始予定。
●ダイハツ
従来のスンター工場に続く、カラワン工場が10月から操業を開始しており、同敷地内に
テストコースとデザインセンターを年内に建設開始予定。
●その他
デンソー、アイシン精機、豊田通商についてもインドネシアの裾野産業発展のため、
これまでの活動を一層強化
新聞報道などによると、国内自動車メーカーは長引く尖閣問題のあおりを受けて10月度も軒並み中国での販売が落ち込んでおり、2012年度の通期売上高で総額約1.9兆円もの下方修正を強いられる中、ASEAN地域での販売促進が今後の重要ミッションとなりつつあります。
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