トヨタ自動車が11月9日、2013 年度に稼動予定のMAZDAのメキシコ新工場で、トヨタの北米向けを中心とした車両を生産することについて両社で合意したと発表しました。
2015年夏頃から「MAZDA2(日本名:デミオ)」をベースとしたトヨタブランドの小型車を年間 5万台程度生産し、トヨタの販売店を通じて販売するとしています。
MAZDAが建設中のメキシコ新工場の年産能力は14万台。新聞報道などによると、MAZDAは同工場をメキシコの他、北米、ブラジルへの輸出拠点とする計画だったようですが、通商摩擦絡みでブラジルへの輸出を断念していたとか。
今回の両社合意により、トヨタはMAZDAの新工場を活用することで新規の設備投資を削減、MAZDAはトヨタ車を生産することで稼働率が上がり、ブラジル分の生産減も補えるというシナリオのようです。
トヨタは同車両の生産にあたり、能力増強分の設備投資や開発費用について、応分を拠出。
両社はこれまでも、2006年からMAZDAがトヨタの車載情報サービスの活用を開始、2010年にはトヨタがハイブリッド車「プリウス」の技術をマツダに供与するなど、既に協業しており、今回の合意はさらに一歩進めて両社の経営効率化に繋げる狙いが有るものと思われます。
ちなみにMAZDAは「MAZDAとFIATの業務提携で新FRスポーツが誕生する !?」や「MAZDAとアルファロメオを親に持つ次期FRスポーツが判明 !?」でもお伝えしたとおり、FIAT社とも、次期ロードスターをベースとしたアルファロメオのスポーツカーの開発&生産で協業を発表しており、自動車業界に於けるクロスオーバーが顕著となってきました。
それにしても今回発表された、トヨタが「2015年夏頃」にMAZDAに生産委託する5万台/年(約4200台/月)規模の「デミオベースの小型車」が何なのか気になるところ。
2007年に登場した現行MAZDA2(3代目)が既にモデル末期である事を勘案すると、近いうちに登場すると思われる次期モデルをベースにしていると考えられ、新型登場後の約2年後となる2015年にトヨタがどの程度MAZDA2と外観を差別化して登場させるのかが注目されます。
■MAZDA 2 公式HP