次世代EVはオイルレス!バイワイヤシステムコンセプトってどんな仕組み?【EVEX2012】

EVとエンジン車の大きな違いの一つとして挙げられるのがエネルギーの違い。内燃機関のクルマには当然ガソリンや軽油と言った化石燃料が必要ですが、EVは文字通り電気で走行する為化石燃料の必要がありません。しかし、ブレーキを初めとした油圧で動作をする部分には、石油を原料とした物が使用されています。
そこで注目されるのが「EVEX2012」NTNブースに展示されていたバイワイヤシステムコンセプトです。

バイワイヤシステムコンセプトは、各部をバイワイヤー化する事で、オイルレスと軽量化を果たすことが可能になります。

アクセルに関しては既にバイワイヤ化されたクルマが数々登場し、もはや常識となりつつありますが、バイワイヤコンセプトでは、ステアリングやブレーキもバイワイヤ化されていました。

ステアバイワイヤは、反力アクチュエーターを内蔵したステアリングからの入力信号に応じ、コントローラーを介し、転舵アクチュエーターを作動させる仕組み。

簡単に言えば、レースゲームに使われる反動機能を内蔵したコントローラーで電動パワーステアリングを操作すると言えば分りやすいかも知れません。

ブレーキもバイワイヤ化され、キャリパーも電動化。既に実用化されているアクセルバイワイヤ同様に、ブレーキペダルも踏力を電気信号に変換し、前後に配置されたコントローラーを介し電動ブレーキを作動させます。

またワンモーター駆動システムも2速ギアを用いる事により、これまでのワンモーターシステムよりも効率的な駆動が可能であり、インホイールモーターと合わせ今後のEVシステムに新たな電費性能向上技術が出てきたと言えそうです。

バイワイヤコンセプトにはインホイールモーターやワンモーター駆動システムも組み合わされ、統合的に制御していますが、それぞれの技術単体でも使用できる事から、ステアバイワイヤや、電動ブレーキシステムはガソリン車への応用も可能であると思いました。
(井元 貴幸)