環境仕様のミッション選択として、欧州メーカーはクラッチとギアセットを使ったDCTやAMT、北米メーカーは遊星歯車のステップATという大きなトレンドがありますが、日本の自動車メーカーはCVTを選ぶ傾向にあります。
とはいえ、市場に合わせたチョイスをしているので、日本仕様はCVTのモデルが、北米仕様になるとステップATだったりするという仕向地ごとに変えているので、あくまでも傾向の話といえます。
そうしたグローバルなトレンドの中、トヨタは中国でCVTを製造するトヨタ自動車(常熟)部品有限会社(Toyota Motor (Changshu) Auto Parts Co., Ltd)を設立したと発表しました。
これは中国市場において今後CVTの需要が高まると予想しているからでしょう。とくにCVTと相性がいい小排気量モデルの需要が増えると見込んでいるようです。
なお新会社設立に伴う投資は約2億8500万米ドル(約226億5,180万円)、新規雇用は850人を予定しているとのこと。CVTの生産能力は24万基/年。主要設備が完成する2014年9月のラインオフを目指すと発表されています。
世界中の自動車メーカーがしのぎを削る中国市場において、はたしてCVTがどのように市場で評価されていくのでしょうか。
(山本晋也)