トヨタのミニ・ミニバン「ルーミー」がマイナーチェンジ。カスタムはアルファード顔で「タンク」は消えた

■2020年のマイナーチェンジで顔つき一新。旧ルーミーのテイストは「カスタム」が、旧タンクの顔つきは「標準系」が受け継ぐ

ルーミーカスタムG-T
カスタムの外観では、マイナーチェンジ前のルーミーの大きな横桟グリルをさらに巨大化した
ルーミーG
ルーミーの標準グレードは、末広がりなアンダーグリルが特徴。旧「タンク」のテイストを受け継いでいる

トヨタの隠れたヒットモデルとして知られるミニ・ミニバン(スライドドアを持つ2列シート5人乗りのコンパクトカー)である「ルーミー」が大幅マイナーチェンジを受けました。

進化のポイントは先進安全装備&先進運転支援システムの領域で、主にステレオカメラを用いたシステムの基本はそのままに、夜間の歩行者や同方向に走っている自転車やバイクを認識できるように進化しています。

さらに、高速道路のドライブをアシストしてくれるACC(アダプティブクルーズコントロール)は渋滞時の停止までカバーするタイプへと進化しています。この渋滞対応ACC装着車ではパーキングブレーキを電気式として、停車中にブレーキペダルから足を離せる「ブレーキホールド」機能付きとなっています。外観も大きく変わりました。もともと、ルーミーには「タンク」という兄弟モデルが存在していましたが、トヨタが各販売店での全車種取り扱いを始めたことに併せて、今回ルーミーに統合されています。

ルーミーカスタムG-T
カスタムG-T、カスタムGには停止までカバーする全車速追従機能付きACCを標準装備。パーキングブレーキは電子式となる

そこで新型ルーミーでは、カスタム・シリーズは旧ルーミーの特徴である大きな横桟グリルをさらに強調したものとなり、標準系は旧タンクの特徴であった台形のアンダーグリルを受け継いだ顔つきとなっています。合わせて、ボディカラーの新色としてクールバイオレットクリスタルシャイン、ターコイズブルーマイカメタリックを採用しています。

ルーミーカスタムG-T
低床・スライドドアのパッケージはそのまま。写真のボディカラーは「クールバイオレットクリスタルシャイン」

装備面では、事前予約しておけばスマートキーを持った人が近づくことで自動的にスライドドアが開く「ウェルカムパワースライドドア」を標準装備。インテリアでは充電用USB端子を標準装備しています。

また、スマートフォンと連携させてインフォテイメントシステムとして楽しめる9インチのディスプレイオーディオを全車にオプション設定したのもマイナーチェンジでの変更点です。エンジンは1.0L 3気筒のNAとターボを設定。FFが基本となりますが、NAエンジンには4WDも設定されています。WLTCモード燃費は、FFターボで16.8km/L、FF・NAは18.4km/Lとなっています。メーカー小売り希望価格は1,556,500円~2,090,000円(消費税込み)となっています。

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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