セルフガソリンスタンドの「謎の銀色のフタ」はなんのためにあるの?【セルフ給油の基礎知識・2022年版】

■セルフスタンドの安全を守る重要な装置

セルフガソリンスタンドの使い方
音声ガイドなどで利用法を案内しているスタンドもあり、セルフ給油のトラブルは減りつつあるようです

全国で普及が進むセルフサービスのガソリンスタンド。ガソリン価格が高騰するなか、比較的安く給油ができる点はありがたいですね。

利用するユーザーのほうもそろそろ仕組みに慣れてきたのか、誤給油等のトラブルも減少傾向にあるそうです。

セルフガソリンスタンドの使い方
初期消火には右端に見える消火器が活躍しますが・・・・

消防法では危険物を取り扱うため危険物取扱者の免許が必要な給油作業ですが、危険物取扱者乙種第4類の有資格者が監視していれば、無資格者でも給油することが可能です。

実はガソリンスタンドのスタッフの制服には帯電防止加工等、静電気が発生しにくい着衣になっていますが、一般のお客さんはそうも行きません。

そこで給油前に静電気除去シートへのタッチを促されますが、つい忘れてしまったり、別の原因でガソリンに引火といった事態もありえます。

間違ってもそう言った事態には陥りたくありませんが、万が一の際に活躍するのが給油機の足元にある銀のフタ。

セルフガソリンスタンドの使い方
いざというとき、この小さいフタの部分が活躍します。

ほとんどの方は気が付かないほどの小さいフタ、おわかりになるでしょうか?

この小さい銀のフタ、実は緊急消火システムの消火剤噴射口なのです。

いざという時にガソリンスタンドのスタッフが緊急消火ボタンを押すと、ここから消化剤が噴射され、いち早く火を消し止めます。

お世話になりたくない設備ですが、万が一に備え危険物を取り扱うガソリンスタンドでは無くてはならない設備だと思います。

この消化システムのお世話にならないためにも、給油の際は手順を守り、必ず静電気除去シートに触れてから給油する事をお忘れなく。

(井元 貴幸)

※この記事は2022年5月24日に再編集しました。

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