フォードのエンジニアが開発用に100個以上買ったモノとは?

思い思いのサングラスをかけて自分たちが開発を手がけたフォード・フュージョンの前でポーズをとるエンジニア。M.I.B.のようにも見える出で立ちですが、このエンジニアたちが気を配ったのは、まさにサングラスだということです。

フォードによれば、アメリカでのドライビングにサングラスは必需品。当然、クルマにはサングラスを収めておくサングラスホルダーは収納スペースとしてマストになるということ。とはいえ、年々デザインも多様になってきています。かつて、ワイヤーフレームが全盛だった時代のサングラスを想定したホルダーには収まらないケースもあるといいます。

そこでフォードのエンジニアは、高級ブランド品からドラッグストアで売っているようなチープなものまで、100以上のサングラスを買ってきて、それらを3Dレーザー測定したといいます。そうしたリサーチによって必要なサングラスホルダーの大きさを導き出したということ。

結果として、市販されているサングラスの95%を、フォード・フュージョンのサングラスホルダーは収めることができるといいます。

サングラスホルダーのような、完成しきったと思える装備でもR&Dの対象であり、市場のトレンドにあわせて進化しているという話でした。

(山本晋也)

この記事の著者

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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