約60kmのモーター走行が可能な新型フォード・エスケープ・プラグインハイブリッドが登場

■新型フォード・エスケーププラグインハイブリッドは、日本円で約375万円

フォードが発表した新型フォード・エスケープ・プラグインハイブリッドは、第4世代ハイブリッド技術システムを搭載することで、クラストップレベルのEPA推定燃費100MPGeを達成しています。

EPA推定値で37マイル(約59.5 km) のEV(モーター)走行が可能で、フォード・フュージョンよりも11マイル長い上に、2列目シートの後ろには、最大4倍のラゲッジスペースが確保されています。

フォード・エスケープ・プラグインハイブリッド
フォード・エスケープ・プラグインハイブリッドの充電風景

また、エスケープ・プラグインハイブリッドには、州の税制優遇措置などもあり、35,000ドルの希望小売価格(日本円で約374万4500円)〜となるそう。

同プラグインハイブリッドは、クラス最高のEPA推定燃費である100MPGeと、EPA推定の37マイルのEV走行が可能。このMPGe(1ガロン当たりのガソリン換算マイル数)は、電動化車両や代替燃料車(フォード エスケープ プラグイン ハイブリッドのような制限のある電動化車両も含む)が消費するエネルギー量を、従来のガソリン車が消費するエネルギー量と比較するための環境保護庁の指標です。

フォード・エスケープ・プラグインハイブリッド
フォード・エスケープ・プラグインハイブリッドのエクステリア

「初代フォード・エスケープは、世界初のハイブリッドSUVを謳い、新型フォード・エスケープ・プラグインハイブリッドは、技術と効率性においてフォードがどれだけの進歩を遂げてきたかを象徴しています」

と、フォードの製品開発、購買責任者はコメントしています。

フォード・エスケーププラグインハイブリッド
2020年モデルのフォード・エスケープ(インテリア)

同プラグインハイブリッドは、フォードが115億ドル以上を投じている電動化車両への投資の一環として開発。パワートレーンは、新開発の2.5Lアトキンソンサイクルハイブリッドエンジンと電子式無段変速機を含む、第4世代ハイブリッドシステムが搭載されています。

バッテリーは、水冷式の14.4kWhリチウムイオンが2列目シート下に配置され、広々としたキャビンとラゲッジスペースが確保されているそう。

フォード エスケープ 2020年モデル
2020年モデルのフォード・エスケープ

また、2つのAC充電ポートが装備され、110Vのレベル1充電器を使うと、バッテリーのフル充電にかかる時間は10~11時間。240Vのレベル2充電器を使用した場合、充電時間は約3.5時間になります。

フォード・エスケープ・プラグインハイブリッド
フォード・エスケープ・プラグインハイブリッドのサイドビュー

走行モードは4つ用意されています。

「オートEVモード」ではガソリンか電気かを車両が判断して走行。「EV Nowモード」は、強制EVモード。「EV Laterモード」は、フルガソリンハイブリッド走行に切り替えて、後からEV走行距離を節約することができます。

新開発の「EVチャージモード」では、走行中にバッテリーを充電し続け、後でEV走行することができます。

フォード・エスケープ・プラグインハイブリッド
フォード・エスケープ・プラグインハイブリッドのラゲッジスペース

エスケープには「Ford Co-Pilot360」が標準装備されていて、「Ford Co-Pilot360 Assist+」には、「アダプティブクルーズコントロール(ストップ&ゴー&レーンセンタリング機能付)」「ステアリングアシスト」「SiriusXMトラフィック&トラベルリンク」などを搭載。音声起動型ナビゲーションシステムなども用意されています。また、「アクティブパークアシスト2.0」も採用。

米国では、新型コロナウィルスが収束してユーザーが仕事に戻り、週末の旅行に出かけるようになると、ガソリンの需要は、過去2か月間続いた数十年来の低価格から一転して、急上昇すると予想されているそうです。

米国ではいまのところ原油安を背景にピックアップやSUVが売れ筋になっていますが、コロナ後のガソリン高でこうしたプラグインハイブリッドやEVなどに陽の光があたるようになるのかが注目されます。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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