ベースモデルのフーガより新型シーマの方が、日本人の好みに合ったデザインです!【新型日産シーマのすべて】


新型日産シーマのすべて本の表紙を飾る黒塗り仕様は、「グリルが立派で、胴長で、黒光り」した堂々たるデザインに仕立てられています。ただその3つの特徴があまりに特徴的なものだから、何やら漫画家の赤塚不二夫さんが創作したキャラクター「ウナギイヌ」を連想してしまいました。
▼☆▼\(^_^) 口びるが立派で、胴長で、黒光り・・・


それはさておき、この3つの特徴は、まさに新型シーマのデザインポイントでもあります。

1つ目のグリルは、デザイナーがこだわり抜いたところ。堂々としたグリルは、歴代シーマのアイデンティティなのですね。 先代では超大型ヘッドライトに合わせて、グリルも大型にしてバランスがとれていました。しかしながら新型では、キリッと小振りなしたフーガのヘッドライトとのバランスがあるため、先代ほど大きくはできません。それでも限界まで拡大しつつ、縁取りメッキを太く逞しくして、シーマらしさを演出したとのこと。 充分押し出しが効いて、立派に見えると思います。

2つ目のロング化(胴長)は、デザイン上最も悩ましいところ。そもそもフーガは、ロング化を全く想定していなかったそうです。今回はホイールベースを延長した寸法分を、リアドアの延長で消化しなければなりません。前後のボディパネルとバランスを取りながら、違和感が出ないように仕上げていくのは、なかなか大変だったそうです。

3つ目は、黒光りする外装です。黒に限らず全色対応なのですが、塗装行程の中塗りの後に、塗装職人が匠の技で水磨ぎ仕上げを施しているのですね。これはコストの掛かった非常に贅沢な塗装手法です。そのため標準フーガとは全く別物の「艶と光沢」を実現することができたのです。

日本専用にデザインされた新型シーマですが、標準フーガより遥かに出来が良いと感じるのは、自分が日本人だからかしら? でも日産自身、中国で「フーガ・ロング」としてお披露目しているようだから、ひょっとすると新型シーマが再びグローバルモデルに化ける日が来るかもしれませんね。

(デザイン編@拓波幸としひろ)