最初の空気入りタイヤは1888年の三輪車だったって知ってました?

みなさん、タイヤの中には何が入ってますか?

そうですね、F1だろうがダンプカーだろうが、空気ですね。自転車に乗ってる幼稚園児でも知ってるくらいの常識です。

けど、そもそも自転車のタイヤには空気なんか入ってなかったそうです。

「へー」と思いませんか?

1888年にスコットランドのジョン・ボイド・ダンロップさんが、息子さんの三輪車の乗り心地を良く、速く走れるようにしてあげようと空気を入れたチューブをタイヤに付けて走らせ特許を取ったのが始まりだそうです。

ん? ダンロップ?

そうなんです。あのダンロップが空気入りタイヤを発明して今に至ってるんですね。

1886年にゴットリープ・ダイムラーとカール・ベンツが自動車を発明したとされる(諸説ありますが)ころですから、人間が移動に対していろいろと試行錯誤してどんどん進化していった時代なんでしょうね。

発明したものの、「パンクするんじゃないか?」だの「速く走れないんじゃないか?」だの言われたそうです。けれど、空気入りタイヤ(っていちいち書くのももどかしい)を装着した自転車がレースで勝利し、非常に信頼されるようになったそうです。タイヤの信頼度を上げるにはレースが重要というのはこのころから始まったんでしょうね。

その後、ダンロップでは1905年に自動車用タイヤとして初めてトレッドに溝をつけたり、

1909年には日本に近代的ゴム工場の拠点を置いたり、

1913年には国産第一号タイヤを生産したり、

1991年、日本初ル・マン24優勝のマツダ787Bもダンロップ装着車だったそうです。

そんなタイヤの進化についてのムービーがありますのでご覧下さい。

数回続いている連載の5回目になりますが、これまでと少し違った雰囲気で楽しめるものになってますよ。ハイドロプレーニング現象を初めて確認したのもダンロップだそうですから、ダンロップけっこうスゴいです。

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この記事の著者

小林和久 近影

小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務めた。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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