33年前のGクラスは庶民のクルマだった!

メルセデスベンツGクラスのAMGバージョン、G63 AMGが公開されました。

Gクラスと言えば、今や日本でも芸能人やセレブ御用達のクルマとして人気を博していますが、実は33年前のデビュー当時は、庶民のための実用車だったのをご存知ですか?

そもそも軍用車としての実用性が認められていたゲレンデヴァーゲンですが、軍用にはプジョーブランドのP4というクルマがOEM車として存在しています。

メルセデスGクラスにOEM車があった事自体驚きですが、軍用をベースとした登場当時のゲレンデヴァーゲンは、浸水などの緊急時の脱出の為にパワーウィンドゥも装備されておらず、現行型のように分厚革張りのシートではなく、チェック柄の可愛らしいシート表皮に武骨なインパネの組み合わせで、ゲレンデヴァーゲンと言えばタフな実用車というイメージでした。

しかし基本構造を変えないまま、何回ものマイナーチェンジを繰り返しているうちに、セレブ御用達カーに変貌。

戦場の最前線での走破性を持ちつつ、アスファルトの道しか走ったことの無いGクラスが街中を走り回るようになりました。

直4 2.3L SOHCと言うエンジンは33年後に同じボディに5.5L V8 ツインターボを搭載、豪華装備満載に変身するとは当時の開発者は思ってもみなかったことでしょう。

ちなみに6.0L V12ツインターボ搭載のG65もスタンバイしており、登場時の約3倍の排気量とシリンダー数を持つエンジンも、同じボディに搭載されます。

しかし33年間パワートレーンやパワーユニットは変更されてもシャシーやボディの基本構造が変わらなかったことを考えると、それだけ頑丈なクルマだといえるのではないでしょうか?

メルセデスでは2015年までGクラスの生産を続ける事を発表しています。

(井元 貴幸)