菰田 潔 
日産リーフ＋エナセーブ・プレミアム
サイズ：205/55R16 91V
EV（電気自動車）が市販されるようになって、徐々にその台数も増えてきている。EVにはエンジンはないもののバッテリーとモーターがあり、これはかなりの重量物である。さらに電気モーターは走り始めから最大トルクを発揮できるから、これまでのタイヤよりシビアな性能を求められる可能性もある。
今回は日産リーフにエナセーブ・プレミアムを履かせて試してみた。
ハンドルを切り始めたところから手応えがあり、最初に良い印象を得た。クルマの重量が良い方向に作用しているのかもしれない。
乗り心地はしっとりしながらマロヤカな印象で、凹凸を通過するときの角の丸みがあり、衝撃が乗員に強く伝わってこないのが良かった。揺れは小さく、身体が揺すられないから、ワンランク高級なクルマに乗った感じになった。これもリーフの重さとのマッチングが良かったようだ。
グリップは充分なレベル。攻めるのではない通常の走りでも、グリップ感に余裕があるのが感じられるところが良い。
ハンドル応答性は操作に対する遅れが小さく、反応自体もスムーズさがあり、ドライバーが気を使わずに思い通りに走ることができる。
走行音も大きくない。EVはエンジン音がしないので走行中も静かだが、このタイヤのパターンノイズは小さく、凹凸を通過するときの打撃音もないので良い。荒い路面を走ったときのゴォーという低い周波数のロードノイズも聞こえてこない。
EVも電費を良くしないとRANGE（航続距離）が短くなってしまうが、エナセーブ・プレミアムならハンドリングと乗り心地の良さを相まってRANGEも伸ばせそうだ。
（菰田 潔）
