あるときはダート、お次は雪上。トヨタ自動車社長という顔ももつドライバーのモリゾウ氏が、発売前の86で楽しげにドライビングしている映像がアップされてます。
ダートや雪上というのは比較的低い車速でタイヤのグリップが失われるので、クルマの操作を練習するのには非常にいいらしいですね。そして操舵と駆動を別のタイヤで行うFRレイアウトというのも、クルマの運転技術を磨くには最適な車種だとよくいわれます。その点やっぱり86は、ドライビング技術の習得にもいいモデルなんでしょうね。
また、ダートや雪道といったμの低い路面でも86がけっこう前に前に進んでいる感じがするのも印象的です。もちろんモリゾウ氏のスキルもあるんでしょうが、クルマとしてもかなりトラクション性能が高そうです。現代においては数少なくなってしまったリーズナブルな価格で手に入る楽しいFRスポーツカーをラインアップしていることは、モリゾウ氏も誇りでしょう。
そしてモリゾウ氏、アクセルの踏みっぷりがいいですねぇ。もちろん真剣なんでしょうけど、やっぱり楽しいんでしょう。後半は網走で雪上ドライビングをしていますが、「今回は雪道です」なんて言っているときの表情も楽しそうです。86でこんなふうに走ったら気持ちいいんだろうな、ということがうかがい知れる気がします。もちろんダートや雪上でただ速さだけを求めるなら、ハイパワーな4WDのほうが有利でしょう。
しかし「クルマを楽しむこと」というのは、86のようなバランスのいいクルマと対話をしながら、その限界性能をいかに引き出すかをさぐるというような部分も大きいんじゃないでしょうか。そんなクルマの楽しみかたの原点をあらためて思い出させてくれます。
何より、トヨタの社長自らがハンドルを握りたくなる、そしてその映像をアップできるほど、自信を持っておススメできる楽しいクルマに仕上がっている、というのが見て取れる映像です。
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(まめ蔵)