「ドライブ心をかきたてる道」シリーズを書くにあたって、困ったことがあります。
それは、わたしが一人旅であるが故に“自分撮り”が難しいことです!
走行中のケータイ電話の操作は道路交通法違反というのはドライバー皆さんの常識ですよね。
ケータイはダメだけどデジカメはいいよ、なんてことはないですよね。
なのでわたしはドライブレコーダー動画をキャプチャすることもありますが、やっぱり風景だけでなく自分のクルマも一緒に撮りたいですよね。
かといって旅先で見知らぬ人に「すみません、クルマで走ってくるところを撮ってもらえませんか?」とお願いするのも気が退けますよね。
だからって三脚を立ててセルフタイマーをセットしてまで撮る勇気もなかなか出ませんよね。
そんな言い訳をしつつ、今日のドライブ心をかきたてるオススメの道は、海岸線です。(前置き長っ!)
海岸線と言って真っ先に思いつくのは、やっぱり北海道。
地平線まで真っ直ぐのびる日本海側の国道232号線〜道道106号線、通称オロロンライン(石狩〜天塩〜稚内)、オホーツク海側の国道238号線、通称オホーツクライン(宗谷〜浜頓別〜紋別)をはじめ、“積丹ブルー”と称されるセルリアンブルーの海を堪能しながら積丹半島を廻る国道229号線などなど、いくつも思い出されます。
意外とあまり注目されていないような気がするのは、広尾町〜えりも町庶野間を結ぶ国道336号線、通称『黄金道路』。
なぜ『黄金』かというと、襟裳岬周辺は断崖絶壁が多いため「黄金を敷き詰められるほど建設に莫大な費用がかかった」から!
景観とまったく関係ないネーミングなんですが(^_^ゞ、奇岩が続く海岸沿いの道は表情豊かでお気に入りです。
落石が多いため覆道が連続しているので、景色を楽しむにはちょっと難があるところもあるかな?
「えりも」というと、どうしても森進一の♪襟裳の春は〜何もない春です〜♪が頭をよぎりますが(笑)、襟裳岬はとっても雄大ですし、おススメです。
余談ですが留萌には『黄金岬』がありますが、こちらの由来は「夕陽に照らされたニシンの群れが黄金色に輝きながら押し寄せた」からなのだそうです。
さてしかし、今は早春。北海道は未だ真冬。
この時期におススメするならば、宮崎県の日南海岸を望む国道220号線、通称・日南フェニックスロードでしょうか。
周辺は日南海岸国定公園にも指定されており、沿道には南国ムードたっぷりのパームツリーやフェニックス、眼下には有名な“鬼の洗濯岩(洗濯板)”が広がり、“7峠7曲がり”と民謡に謳われるリアス式海岸特有のカーブやアップダウンもドライブ好きを飽きさせません。
宮崎市を出発し、青島(青島神社・青島海水浴場)〜堀切峠〜鬼の洗濯岩を眺めつつ、道の駅『フェニックス』〜断崖絶壁に建つ鵜戸神宮を参拝〜港町・油津を散策、新鮮な海の幸に舌鼓(『港あぶらつ朝市』は第2・4日曜日 午前6時から午前8時まで)〜道の駅『なんごう』〜日本在来種の野生馬(御崎馬)がいることでも有名な都井岬、と見どころ満載です。
『日本の道路100選』にも選ばれているベタなドライブスポットですが、選ばれるだけのことはある!と満足させてくれること間違いなしです。
(松本しう周己)
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