コレって欧州車? 感動の新型スイスポ試乗記! 【インプレ動画】

以前に「3代目スイスポの発売は12月13日に決定!」でお伝えしましたが、クルマ好きに依然人気が高いスイフトスポーツに初めて試乗する機会を得たので早速インプレッションをお届けしてみたいと思います。

実はPolo GTI(初代モデル)乗りのAvantiですが、2代目のスイスポが2005年に発売されて以降、カーメディアやクルマ好きの間でその「欧州車に迫るポテンシャル」ぶりが話題となり、個人的にも以前から気になる一台でした。

と言うのも、Polo GTI同様、専用のテンロク16バルブDOHCエンジンを搭載しているだけでなく、駆動方式、車重、エンジン出力・トルク、ボディサイズからパッケージングに至るまで、とにかく車両スペックが非常によく似ています。PWレシオ、TWレシオもウリ二つ。恐らく欧州市場で戦う為に最大のライバルとなるPolo GTIを研究した結果なのでしょう。

そして2011年12月13日に発売された3代目となる今回のスイスポではVWが厳しい燃費規制に対応すべく過給器装備によるエンジンのダウンサイジング路線を採る一方で、先代モデルを正常進化させ、熟成を図る道を選びました。なのでエンジンもNAのままです。

現行モデルのPolo GTIのように180psもの大パワーを誇る訳ではありませんが、可変吸気システムの採用やVVTのリファインで+11psアップの136psを得る事に成功。以前にスズキとVWが技術提携した事でひょっとするとPolo GTIのエンジンが移植されるかも・・・といった噂が聞こえていましたが、その後の提携解消騒ぎでそんな噂も消滅しました。(NA派にはむしろ良かったかもしれませんが)

そういった背景も有り、ずっと気になっていた新型スイスポですが、今回初めて試乗してみてその上質さにアッと驚いた次第。

何がって、いい意味でとてもお値段168万円のクルマとは思えなかったからです。走り出して直ぐに判るのは静かなキャビンとズッシリと手応えの有るステアリング・フィール。

今回、販売店である「スズキ・アリーナ」さんに協力頂いて試乗した訳ですが、店長の武田さん曰く、先代との比較で「乗心地(足の硬さ)、静粛性共に大きく改善されています」とのこと。確かに道路の突起越えの際もガツンと来る事も無く、滑らかに通過する絶妙なフィーリング。

スズキ アリーナ 武田店長

そのワケは開発者がオイル一つにも拘ったという良好な振動収束性を誇るテネコ社製「モンロー」のショックアブソーバー採用が効を奏しているようです。

一方、加速性能を試してみましたが、エンジンサウンドがこれまたゴキゲン♪ エンジン回転が高まると共に音量は増加しますが、実に耳障りの良い音色を発します。スポーツ系のエンジンサウンドが好きなユーザーなら、文句無しに気に入るのではないでしょうか。まずは動画を御覧下さい。

[youtube width=”560″ height=”335″]http://www.youtube.com/watch?v=cGeja7q0PAA

前述の可変吸気システム採用で中低速のトルクがアップしているので、NAながらも痛快な加速感が得られます。ココが新型スイスポの美味しいポイントと認識。峠やサーキットでの試乗では無いので、コーナーリング特性を試せないのが難点ですが、街中でもその素性の良さはステアリングを通して伝わって来ます。

居住性については先代+40㎜のホイールベース延長が利いているようで、後席の膝元スペース、頭部クリアランス共に身長182cmの筆者でもOKでした。

以上が初乗りインプレッションとなりますが、全体を通じてかなりのコスパぶりを感じました。日本の数あるコンパクト・ハッチの中でもマニアウケするだけの事は有ります。特に欧州車ユーザーは是非一度体感しておくべきクルマかと。

開発者の拘りが詰まった新型スイフトスポーツの詳細はこちらで。

こちらも併せてお読み下さい。 https://clicccar.com/2011/11/29/86636

(Avanti Yasunori )

【画像がすべて見られない方は>>> https://clicccar.com/116384

スイフト スポーツのメーカーHPは こちら
取材協力:スズキ アリーナ

この記事の著者

Avanti Yasunori 近影

Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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