スバルBRZとトヨタ86の17インチ仕様のタイヤはプリウスと同じものが採用されています。今どきのスポーツカーは、環境に配慮したタイヤを履いていますよ! というアピールのために採用されたとか。
そのため「エコタイヤなんておもしろくない! クルマを買ったら速攻で履き替え」と考える人もいることでしょう。まあ、普通はそう思いますよね。でも、ちょっと待ってください。スバルの開発者は「このエコタイヤが、実はけっこう良いんです」と言うのです。
なになに、どういうこと? と尋ねると、「最初はブロックがヨレるんですけど、使ってゆくと溝が減ってブロック剛性が上がるんです。そこから先がおいしいところです」と。確かに、タイヤを見れば溝のいくつかは非常に浅いようです。
そして、ここから先のライフが長いとか。あのニュルブルクリンクのコースを20周ほども持つというのです。ちなみに、とあるスポーティセダンのタイヤはわずか数周しか持たないとも…。考えてみれば、プリウスのタイヤでニュルを走り込みとは、すごいもんですね。
また、スバルBRZはタイヤにかける負担が少ないとも。そうしたこともライフを長くなる理由のようです。
さらに「タイヤをよりハイグリップな社外品に交換するとどうなる?」と開発者に聞けば、「ある程度の社外品タイヤでもテストしている」という答え。ポテンザやネオバあたりならば、ノーマルの足回りでも大丈夫なようです。
ということで、もしもスバルBRZを購入したのなら、すぐにタイヤを交換せずにまずはノーマルタイヤをしっかりと味わってから次にいくのがおすすめのようですね。
<鈴木ケンイチ>