『津軽弁編』『ムムマッファ(沖縄弁)編』など方言ネタが続くパッソのCM、今回は『でんでらりゅうば編』!?
全国を旅していると、各地の方言に悩まされることがしばしばあります。
津軽弁がフランス語っぽく聞こえるというのは青森のキャンパー仲間さんから教えてもらっていましたが、寒い地方の方は(口から冷気を吸い込むので)あまり口を動かさず少ない単語で会話するようになったといわれ、かなり聞き取りづらいです。
何度も聞き返すのも失礼かなと、判らないまま曖昧に笑ってやり過ごしちゃうことも…(^x^;
この『でんでらりゅう(でんでらりゅうが/でんでらりゅうば)』は長崎県に伝わるわらべ歌。
わたしは熊本で生まれ育ち長崎に親戚もいるのですが、なんとなく聞き覚えがある程度でCMで流れた時は「なぜこれが?」と首を傾げました(笑)
歌詞の全容は、
出ん出らりゅうば(が)
出て来るばってん
出ん出られんけん
出ーて来んけん
来ん来られんけん
来られられんけん
来ーん来ん
意味は、「出られるなら出て行くけど、出て行けないから行かないね。行こうとしても行けないから、行くことができないから、行かない、行かない。」です。
「出て来(こ)ん」というのは「出て行かない」という意味です。
「来ん」=「来ない」ですが、熊本弁では「来る」=「来る」、長崎弁では「来る」=「行く」の意味にもなるそうで、同じ九州とはいえ長崎と熊本では方言が違います。
熊本県内でも山側と海側では方言が違うので、当たり前といえば当たり前ですね(笑)
CMでは唄のあと「(写真)撮っとっと?」と言いますが、少なくとも熊本では「写真を撮る」という行為に「とっとっと」は使わないと思います。
「とっとっと」はモノや場所を「取っておく」という場合に使い、写真を撮る場合は「撮りよっと?」「撮っとると?」という感じ。
「る」は小さく巻き舌っぽく発音すると、よりネイティブになります(笑)
もしクルマ旅日本一周などしようと計画されている方は、方言の予備知識も蓄えておくと、各地でのコミュニケーションに役立つでしょう。
ある意味、外国語を取得するよりも難しいかも知れませんが(^o^;
(松本しう周己)