新スイスポ(スイフトスポーツ)とスバルインプレッサに採用されたある同じ素材とは?

装備の充実化や安全性向上を図る新車の宿命は、重くなってしまうことです。新型スイフトスポーツも例に漏れず、5速から6速になったMTやESPなどの安全装備の追加でグッとウエイトオーバーになるはずでしたが、そこはかつて「1部品、1g軽量化運動」を繰り広げたスズキですから、今回も各担当部署に軽量化の厳命が下りました。

 

クルーズコントロールの標準装備や5速から6速化を果たすなど、先代よりも重くなる要素が満載ながら先代よりも10kgの軽量化を実現

プレスリリースには「高張力鋼板の採用、ホイール・タイヤ・ブレーキなどのバネ下重量の軽量化などにより約10kg」の軽量化を果たしたとありますが、ここで大きかったのはリヤブレーキの軽量化。

 

 

スイフトスポーツ向けにシートフレームに手を入れてホールド性をアップした前席。後席は標準スイフトと同じだが、赤いパイピングが施されている。中央席の3点式シートベルトとヘッドレストも標準装備

また、シート設計担当者によると、前席で1.5kg、後席で1.8kgの軽量化により運動性能と燃費性能の向上の積み重ねに貢献したそうです。シートが軽くなると、コーナーなどで横Gがかかった際のシートへの負担(荷重)が半減し、結果的により安定した運転姿勢を取れるなどの利点もあります。スイフトスポーツの前席は、座面に低反発枕のような振動吸収ウレタンを使い、サイドサポート部の中にパイプを入れるなど、ホールド性の向上を果たしています。なお、ウレタンなどシート素材の原料は、新型インプレッサと同じだそうで、「インプレッサの座り心地はどうでしたか?」と担当者から逆取材されました。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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