ミニキャブMiEVと駆動系を共用するi-MiEVの違いは最高速に出た

 

自動車メーカーによる量産電気自動車として最安値といえる173万円(補助金交付を考慮)と、特別な存在ではなく、身近な電気自動車をイメージさせる「ミニキャブMiEV」が登場しました。

 

もともとフロントエンジン・リア駆動を基本とするミニキャブですが、このミニキャブMiEVではバッテリーを搭載する関係からリアにモーターを搭載。ベース車とまったく異なるパワートレインのレイアウトとなっています。

そのバッテリーやモーターなどは先行しているi-MiEVと基本的には同じもの。そうとなれば、動力性能もi-MiEVに準ずるレベル…………と考えてしまうのは早計。

 

最大積載量350kg、常に荷物を運ぶことが期待される商用バンに求められる性能にあわせてモーターの特性も制御によって変えられています。

 

まず最高出力は30kW/2500~6000rpm。出力自体はi-MiEV Mと同じですが、発生回転が微妙に異なっているのに注目。また最大トルクは196N・m/0~300rpm。i-MiEVが180N・mですから、かなりトルクにふった特性といえるわけです。さらに最終減速比も7.065(i-MiEVは6.066)とローギアードになっている上にタイヤもi-MiEVの175/55-15に比べて小径の145R-12となっていますから、荷物満載での力強さを意識した仕様となっているわけ。

 

まさに商用バンとして相応しい動力性能を期待できるのですが、そのかわりに失ったものがひとつ。

 

それが最高速性能。

 

i-MiEVは130km/h程度が期待できるのに対して、ミニキャブMiEVは100km/hで速度リミッターが介入してしまうということ。遵法走行的には問題ないスペックなのではありますが、高速域は余裕なしということで、個人ユースで狙おうという方は、この点を考慮したほうがよさそうです。

 

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也

山本晋也 近影
日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。