オデッセイがマイチェンで抱えた意外な価格の問題点とは?

先日発表になった新型オデッセイ。大幅なマイナーチェンジが行われ、エクステリアでは、LEDタイプのテールランプや、ダーククローム化されたフロントグリルで前期型より、さらにスタイリッシュになりました。

テールレンズはアブソルートではクリアレンズを採用し、他グレードと差別化。スポーティーなイメージを強調しています。

内装ではメーターを一新し、照明の色でエコドライブ度合いを知らせるコーチング機能を追加。

同様にエコドライブに貢献するECONスイッチをアブソルートでも採用。

安全面ではVSA(車両挙動安定化制御システム)と、全席3点式シートベルトを全車に標準装備。

エクステリア、インテリア、安全面と確実にグレードアップした新型オデッセイはとても魅力的に思えます。

旧モデルのオーナーやハイトミニバンが受け入れられないユーザーからは当然購入対象になるクルマですが、実際に購入するとなると、実は意外な問題点が・・・

それはメーカーオプションの組み合わせ。

例えばおすすめグレードともいえるMエアロパッケージですが、

FF/CVT仕様にメーカーオプションのインターナビを装着すると、車体価格は309万6750円(消費税込)しかし、人気装備ともいえるマルチビューカメラシステムを装着すると、なんと381万750円(消費税込)。

マルチビューカメラシステムを装着しただけで、714000円も価格がアップしてしまします。

この価格差エアコンやパワステを装備した、スズキアルトVAN VP(2WD 5MT)の新車価格(67万7250円・消費税込)より高いんです。

つまりマルチビューカメラを装着すると新車の軽自動車が1台買えちゃう価格差って事になります。(厳密には諸費用等があるので、違いはありますが・・・)

さて、なんでこんなに価格差があるのか?

答えはメーカーオプションの組み合わせにあるようです。

HDDインターナビは、単独での装着が出来ますが、マルチビューカメラシステムを装着すると、スマートキーやサイド・カーテンエアバックのみならず、トリプルゾーンフルオートエアコン、リアエンターテイメントシステム、パワーシート、本革シートまでセットで装着されてしまいます。

いわゆる抱き合わせオプションの組み合わせで選択肢が少なく、こういった結果になってしまってるようです。

前期モデルでは、マルチビューカメラを装着しても、ここまでの抱き合わせオプションは無く、前期モデルを見送ったユーザーからは不評のようです。

他にはオプションでサンルーフの設定が無くなり、選択が出来なくなった事等も波紋を呼んでいるそうです。

他にもグレード体系の整理でLグレードが無くなり、アブソルートの上のグレードが最上級グレードのLiになりますが、価格差はなんと、120万500円!

FF/5ATのアブソルートが300万円を切っているので、いきなり400万円超えの価格に跳ね上がる点にユーザーは戸惑っているようです。

せっかく魅力的なエクステリアになり、装備も安全面も充実した新型オデッセイ。

一部の噂では販売台数低迷で、今回が最終モデルになるのでは?と言う噂も流れていますが、低床ミニバンのお手本のような代表的ミニバンなだけに、ユーザーの購入面でも沢山の選択肢を増やして、オデッセイ離れを防ぐべきだったのでは?と思いました。

(井元貴幸)