欧州インサイト2012モデル発表されたので日本仕様の進化を予想してみた

さらに低燃費になった新型インサイトが登場……というのはヨーロッパでのお話。

 

9/15に開幕するフランクフルトモーターショーにて、大幅に進化した2012モデル・インサイト(欧州仕様)が出品されるという発表が、ホンダUKよりあり、その画像も公開されました。

 

インサイトはグローバルに同じデザイン、車体を使っている車種で、欧州仕様も2011モデルまでは日本仕様と区別がつかないくらいルックスでしたが、この2012モデルではフロントグリルやバンパーデザインの変更により顔つきをリニューアルしています。

 

そして、インサイトといえばホンダのハイブリッド専用モデルとしてシンボル的な存在で、やはり注目なのは燃費性能。

 

イギリス仕様でいうと、105g/kmだった二酸化炭素排出量が96g/kmへと約1割ほど低減しているとか。

 

ちなみに、この数値をkm/Lの燃費で計算しなおすと、22.2km/Lから24.4km/Lになったということ。

計測方法の違いがあるので、その数値を云々するのは置いておいて、ともかくハイブリッドカーでも、マイナーチェンジによって、これほどの燃費改善が可能なのであります。

 

発表資料によれば、エンジン内部のフリクション低減やCVTの制御プログラムの改善といった要素が燃費性能を向上させたということ。

 

フィットハイブリッド、フィットシャトルハイブリッドと熟成してきた1.3IMAを、あらためてインサイトに合わせて進化させてきたということでしょう。

 

 

 

2011モデル インサイト(イギリス仕様)

 

ところで、ここで気になるのは日本のインサイトについて。

 

これまでのグローバル共通展開を考えれば、遠からずこのフロントマスクに変更されるでしょうし、また燃費性能も改善されることでしょう。

 

最低でも欧州仕様と同じく1割程度の改善は期待したいところ。

 

しかし、現時点で10・15モードが30.0km/Lのインサイトが1割の改善をしたところで33.3km/Lですから、それほどインパクトはありません。

 

勝手に予想すれば、おそらく新しい燃費基準であるJC08での30.0km/Lを狙ってくるのではないでしょうか。

 

間もなくダイハツから登場する「第3のエコカー」こと新型軽自動車がJC08モードでの30.0km/L達成を謳っていますから、ハイブリッドカーとしてはその数字に追いついておきたいでしょうから。

 

なお、現行インサイトのJC08モード燃費は26.0km/L。これを30.0km/Lにするには約15%の性能改善をしなければいけないので、たやすいことではないでしょうが、欧州仕様の進化を見れば期待せざるを得ません。

 

さて、どうなりますでしょうか。

 

(山本晋也)

 

 

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
続きを見る
閉じる