インターネットなんてまだ無かった時代、1986年に登場したパソコン通信「NIFTY-Serve」。電話回線でサーバーと繋げ、文字とファイルだけで情報共有するという、いまだったら考えられないローテクな通信手段でした。 今で言うところの掲示板の様な「電子会議」とチャット機能「リアルタイム会議」を駆使し、ユーザー同士が活発な交流をしていたことも忘れられません。
自動車関連で言えば自動車フォーラム「FCAR」や輸入車フォーラム「FICAR」、メーカ主体のフォーラムはステーションと呼ばれ、特に活発だった日産ステーション「SNISSAN」などが存在しました。本当に文字だけでの交流なのでNIFTY-Serveの中で知り合った人たちは頻繁にオフラインミーティングを開き、リアルでも交流を深めていきます。40歳以上の自動車趣味人の方にはNIFTY-Serveのユーザーだった人が、本当に数多くいらっしゃいます。当時を知る人たちには、いまだに私も昔のハンドルで呼ばれていたりもします。
そんなNIFTY-Serveは2006年3月にインターネットと置き換わるかたちでサービスが終了となり、インターネットプロバイダーの@niftyとなるのですが、今年はNIFTY-Serveの25周年にあたるため、往年を懐かしむ企画が行われました。
その第一弾がNIFTY-Serveの復活!http://www.nifty.com/25th/niftyserve/
実際に通信できるわけでは無いのですが、雰囲気だけはわかります。おっさん達がどんな環境でパソコン通信をしていたのか、という歴史を垣間見ることができます。
そして今回ご案内するのがNIFTY-Serveのスマートフォンアプリ。
http://www.nifty.com/25th/niftyserve/smp/
このアプリはtwitterと連動してフォーラムや掲示板が体験できるようになっていますから、懐かしいだけではなく実用も兼ね備えています。ただ、現在の200分の1である56kbpsという、昔の電話回線当時の通信速度をシュミレーションしているので表示は遅い。ここを懐かしいととらえるかどうかは、それこそあなたの趣味次第。個人的にはアプリ起動時のモデム接続音「ぴーガガガ」に感涙してしまいました。
ITなおっさんのtwitterアプリとして、ぜひお勧めします。
(北森涼介)