スバルFRスポーツの“現物”を見てきました【スバルボクサースポーツアーキテクチャー】

かねてから発表されてきた、トヨタ×スバルのFRスポーツですが、このたび、アクリルボディのレイアウトイメージ展示車両を見せていただきました。今年3月のジュネーブショーなどで公開されたスバル・ボクサー・スポーツ・アーキテクチャーというやつです。

アウターデザインのイメージが湧くようなものではありませんが、実際に目線で見ると、どのような車両になるか、想像が膨らみます。

こうして見ると、改めてボクサーエンジンの低重心性が感じられます。むしろ、もっとボンネット低くできるんじゃない?とか。

使用されているコンポーネントは既存のもので、エンジン、サスペンション、サブフレームなどは現在開発中のものとは違うそうです。

この車両の企画を担当された、安宅淳(あたけあつし)さんにお聞きしました。

安宅さんは、スバルの企画担当として、共同開発社であるトヨタ自動車とのスバル側窓口として携わったそうです。

まず、トヨタさんのほうに誰もが運転を楽しめる気軽なスポーツカー、というコンセプトがあって、それを実現したいと暖めていた。そうしているうちにスバルとの提携の話がまとまった。提携したからには双方の特徴を生かすべくプロジェクトをやるべきで、このFRスポーツをスバルの低重心なボクサーエンジンを使って実現させよう。

ということで、始まったそうです。

主に、企画とデザインをトヨタ、開発と生産を富士重、という分担で進んできたそうです。

ということは、企画やデザインにあわせるため、開発、生産の意見を通すのは大変だったのでは?と思いましたが、意外なほどトヨタサイドもフレンドリーに聞き入れてくれて共同開発が進められた、とのこと。

いまでは希少なというより、絶滅種といえなくもないFRクーペ。

これを実現するためにはメーカーを超えてクルマ好き同士で話が進んだ様子が見えるようでした。

来春の発売が待ち遠しいです。

まずは、今年のモーターショーでほぼ生産型が見られるそうです。

(小林和久)

この記事の著者

編集長 小林和久 近影

編集長 小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務める。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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