プリウススペースコンセプト5人乗りはニッケル水素、7人乗りはリチウムイオンだけど性能差は最小限

4月下旬に発売予定のプリウスミニバン。5人乗りは現行プリウスと同じニッケル水素バッテリーをラゲッジ床下に搭載し、7人乗りはサードシートを装備する関係でトヨタの量産車では初となるリチウムイオンバッテリーを前席中央に搭載しています。

こうなると当然、充放電の効率が高く、価格も高額なリチウムイオンバッテリーを搭載している7人乗りのほうが、動力性能や燃費が良いのかと思いきや、実際には5人乗りも7人乗りも動力性能や燃費は同じのようです。

実際に短い試乗コースで両方乗りましたが、重量バランスや車両重量がほぼ同じということもあり、走りに大きな違いは感じられませんでした。

なぜにリチウムイオンでも燃費や動力性能でアドバンテージにならないのかというと、7人乗りは前席中央の狭い場所にバッテリーを搭載しなくてはならないために、できるだけバッテリーを小型化して、5人乗りと同等の性能を確保することを第一に目指したようです。

つまり5人乗りと7人乗りはバッテリーの種類は違うものの、大きさも違うので性能がほぼ均一化されているんですね。7人乗りを作るにはリチウムイオンが不可欠だったものの、搭載位置を考えたら、動力性能や燃費でアドバンテージが得られるほど多くの量は積めなかったということです。

(岡島裕二)