「海外の自動車メーカーは日本のニーズに合わせた細かい改良をおこなわない」というのが一般的だった時代もあったようですが、最近はそうでもなかったりします。たとえばメルセデスベンツEクラスはゴルフバッグをトランクに積めるようにするためにトランクの内張りを日本仕様専用の形状にしているし、BMW3シリーズでは機械式立体駐車場に対応するためにドアノブを日本仕様専用の部品にして全幅を1800mmに抑えているのは有名な話です。
というわけで、先日発表された「MINIクロスオーバー」です。このクルマの日本仕様以外の全高は1561mmですが、日本仕様では1550mmと11mmダウン。鋭い人はピンときたかもしれませんが、1550mmというのは標準的な機械式立体駐車場に入庫可能な高さなのです。ミニクロスオーバーの日本仕様は、機械式立体駐車場に入庫できるようにするために改良が施されている日本スペシャルモデル。意外と細かい配慮だと思いませんか?
どこで11mmを削ったかというと、アンテナのマウントを作り変えているようです。余談ですが、日本名は「MINIクロスオーバー」ですが、本国などでは「MINIカントリーマン」と呼ばれます。
(工藤貴宏)