スズキ・ソリオの車中泊仕様は「これだけでいいんじゃない?」って言える仕上がり

販売好調だと聞くスズキ・ソリオですが、早くもこれをベースにした車中泊仕様が発売されました。ネーミングはスズキ・ソリオ・マロンといいます。

製作したのは東京八王子のスズキディーラーである川口自動車工業の川口さん。川口さんは社長であるお父さんと子供のころからキャンピングカーに親しみ、キャンピングカーのいいところと悪いところを知っているというかたです。ちょっと渡辺敏史さんに似てる?

現在も、バスコン(=バス・コンバージョンの略でバスがベースのキャンピングカー)にお乗りで、月に1〜2回はそれで出かけるという、かなりのヘビーユーザー。だけど、ひとりでクルマ旅に出かけるときにはやっぱり不便。だったら新しいソリオで1〜2名にピッタリの車中泊仕様が欲しいと思った。で、せっかく作ったんだしコンプリートカーとして販売しちゃおうという経緯で発売に至ったそうです。

できあがった車中泊仕様は身長185cmの男性でも寝ることができ、ベッドメイクもかなり簡単にできるのが特徴。さまざまな車中泊用のマットやボードが販売されていますが、マロンのマットは非常に軽いんです。マットが思いとベッドメイクするのが億劫になり、せっかく買ったクルマも稼働率が落ちちゃいます。このあたり、さすがにホントに使ってる人が自分が使いやすいように作っているのがわかります。

サブバッテリーと走行充電システムが搭載され、停泊中はサブバッテリーの電源で車両のテレビなどが使えるようになっています。そのための切り替えスイッチが装着されています。

天井にはLED照明が装備され、このスイッチはインパネに取り付けられていて、寝ているときもつま先で操作できるとか。この辺も、ホントに使ってる人の感覚そのものですね。

価格はベッドマット、サブバッテリー、走行充電システム、全面カーテン、天井LED照明、サブバッテリー切り替えスイッチなどが付いて、183万円となっています。ベースとなるのはスズキ・ソリオXの2WD・CVTで 150万9900円で、その価格差は、30万円ちょいでこれらの装備が付くことになります。

軽キャンパーを買うよりも、普段の使い勝手と実際の車中泊スタイルにピッタリという方、多いんじゃないでしょうか。

(小林和久)

この記事の著者

編集長 小林和久 近影

編集長 小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務める。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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