「国際的な買収」といえば中国企業が外国企業やブランドを傘下に収める印象が強い昨今の自動車業界。しかし、ひさびさに日本企業が外国ブランドを買収したというニュースが入ってきました。
BBSといえばレーシングカーや市販車の鍛造ホイールで有名ですが、昨年末、収益性が悪化し本国ドイツで事実上の倒産。そこで日本の「小野グループ」という企業グループが、BBS社のモータースポーツ部門とBBSブランドの鍛造ホイールやレーシングホイールの商標権を買収したのです。
えっ、小野グループをご存じない?
実はBBSのアルミ鍛造ホイールやレーシングカー(F1)向け鍛造マグネシウムレーシングホイールは、高い技術力を持つ日本のワシマイヤーという会社が作っていたんです。そのワシマイヤー社を持つのが、小野グループ。
簡単に言っちゃうと、これまでは製造担当のメーカーだったけど、ブランドまで買っちゃったということなんですね。
今後は小野グループがドイツに子会社を設立し、BBSブランドのレーシングホイールやアルミ鍛造ホイールを販売していくそうです。ちなみに、鋳造ホイールは買収内容に含まれていません。
日本の生きる道は高い技術力。そんなことを感じさせるニュースですね。
(工藤貴宏)