骨盤を立てて運転する! マツダが提案する一歩進んだ運転姿勢とは?

2019年3月上旬、マツダは北海道の旭川近郊、剣淵町にある同社の冬季テストコースで新型マツダ3に関連する取材会を実施しました。そのなかで行われた試乗メニューの中に、技術体感試乗には珍しく運転姿勢に関してのパートがありました。

今までの運転姿勢の考え方は背骨重視でいかにきれいなS字カーブを描かせるか? を重視していました。そのために使われるようになった装置がランバーサポートです。多くのクルマにランバーサポートが採用され、それによってドライバーは快適なドライブを手に入れることができていました。

マツダの開発陣はランバーサポートによる背骨の矯正は運転時の疲労抑制にはつながるものの、身体の安定性には大きく寄与しないということに気づき、身体を安定させるにはどうすればいいか? を突き詰めた結果たどり着いたのが骨盤の状態。骨盤を立てる姿勢がいかに身体を安定させることにつながるのか? その秘密を健康器具のバランスシートを用いて解説していただきました。

さらに、非常に不安定な状態のバランスシートで作った「特設シート」により、シャシー技術の進化を体感させていただきました。

不安定な状態で腰掛けながらも、わずか駐車場で動かす以下の徐行速度でも、従来のシャシーとの比較では新しいシャシーの場合、身体をあまり支えなくてもふらつくことなく座っていられる違いを感じました。

(文・諸星 陽一/撮影・前田 惠介)

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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