【CES 2019】新型レクサスLSをベースとした自動運転実験車「TRI-P4」を披露

●新型LSをベースにした新世代の自動運転実験車

「Toyota research Institute, Inc.(以下TRI)」は、2019年1月8日〜11日に開催される「CES」において、新型の自動運転実験車「TRI-P4」を披露すると発表しました。

「P4」は、新型(第5世代)のレクサスLSがベースで、「TRI」の2つの自動運転システムであるガーディアン(高度安全運転支援システム)とショーファー(自動運転システム)の両方の開発を同車両で推進するとしています。

P4実験車は、LSの新しいシャシーとステアリングの制御技術を活用することで、より俊敏でレスポンスが良くスムーズな自動運転を実現。P4実験車には、2つのカメラが追加され、両サイドの認識性能が向上されているほか、自動運転車用に設計された2つの画像センサーを前方と後方に追加されています。

レーダーシステムは、車両周辺の近距離の視野を向上させるべく最適化されているそう。また、8つのスキャニングヘッドを持つLIDAR(ライダー)システムは前モデルである「Platform 3.0」で採用したものを踏襲していますが、新型LSのデザインに合わせた形状になっています

さらに、P4実験車は、前世代のPlatform 3.0から「賢さ」をさらに向上。より高い計算能力をもち、より高い機械学習能力と早い学習能力を兼ね備えています。すべてのコンピュータはハイブリッド車の二次電池を使用し、12Vのバッテリーはバックアップとしてのみ機能するとのこと。

トランク内に配置されるコンピューターボックスは、自動運転システムの頭脳として機能し、リヤシート背後の枠に平行に取り付けられており、中身にアクセスする際は開くようになっているそうです。これにより、トランクスペースの手前側に積載スペースが確保されています。

なお、P4のエクステリアデザインは、今回もミシガン州アナーバーの「CALTY Design Research」が担当。P4実験車は、TMNA R&Dの試作車開発センターにおいて、今春から製作が開始される予定とのこと。

P4実験車は、1月7日午後1時(米国太平洋時間)にトヨタのCESプレスカンファレンスでお披露目されます。プレスカンファレンスでは、TRIのCEOであるギル・プラット氏による直近のガーディアンの技術的な進捗についてプレゼンテーションも行われる予定です。

(塚田勝弘)

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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