東京・港区の全国初自転車専用レーンをドライバー目線で考えてみる

東京・港区に全国初の自転車専用レーンが設置されました。

なにが全国初なのかというと、自転車専用レーンがパーキングメーターと歩道の間の部分に設置されたということ。これまであったパーキングメーターの駐車スペースをセンターライン寄りに移動して、自転車レーンのスペースを確保しているのです。

最近ではエコと健康を兼ねて自転車を利用される方が以前よりも増えており、自宅から電車を使わず会社まで自転車で通っている人もかなりいます。
そんな自転車ブームの中、以前より問題になっていたのがクルマと自転車の共存です。

自転車は道路交通法上「軽車両」と言う扱いになるので、規制や通行可の表示が無い限り車道を走らなくては行けないのですが、歩道を走行している自転車の数はまだまだ多いのが実情。

一方、ドライバーにとっては車道を走行する自転車は歓迎したくない存在であるのも確か。車線の幅が狭い道路では、自転車を追い越すのに手間取ったクルマをよく見かけます。また自転車にもスピード差がかなりあり、スポーツタイプの自転車が他の時点を追い越すために右側に出てくることも珍しくありません。

中には我が物顔で左車線の中央部まで出てくるマナー違反な自転車も多く見受けられますし、駐車車両をかわす為に車線の中央近くまで出て来る自転車も数多く、ヒヤッとすることも多々あります。しかも後方を確認しない自転車も数多いのがドライバーにとっての悩みのタネ。

そんな問題を解決するために、港区の自転車レーンは駐車スペースの左側を通行させるという点で、問題解決を試みたもの。
ドライバーとしては動きの読みづらい自転車に専用レーンを設けるのは大歓迎で、これが全国的に広まれば、自転車とクルマの事故も減ると思います。

今回自転車専用レーンが設置された場所は、元々3車線の道路に駐車スペースがあった所で、自転車専用レーンの設置に当たり、3つの車線をそれぞれ幅を狭くし、歩道と駐車スペースの間に新たに自転車専用レーンが設けられたもの。

ただ、今回設置された場所はクルマのレーンの幅を狭めたものの、車線数は変わっていないのですが、場所によっては車線を減らさないと設置できない場所もあると思われます。その際には渋滞が懸念されます。
自転車専用レーンの設置には賛成ですが、それにより渋滞が増えるのは避けたいですよね。

本来であれば双方がマナーを守り、ゆとりある運転を心がけていれば、専用レーンの設置など必要無いのかもしれません。
道路はクルマだけの物では無いと言う事を、肝に銘じ運転する事で、自転車もクルマも気分よく走れると思います。

個人的には渋滞中などで左車線を走る場合、クルマを少し右寄りに走らせるよう心掛けていますが、自転車やバイクに乗っている方で、それに気づき軽く手を上げてくれる方もいます。
事故を未然に防ぐと言う意味でも、気持ちよく道路を走ると言う意味でも、クルマを少しだけ右寄りに走らせてみてはいかがでしょう?
(井元貴幸)