日本でも実現する高速道路の「オートパイロットシステム」とは?

以前、「高速道路で運転中に手放しで寛げるVOLVOの革新技術とは?」でVOLVO社とスウェーデン国立研究所などが共同で開発中の高速道路における自動運転技術「SARTRE」をご紹介しました。

今回は遂に日本でも国交省が交通事故の削減や渋滞の抜本的解決を図るため、6月27日に初回となる「オートパイロットシステム検討会」を発足させて自動運転システムの実現に向けた具体検討段階に入ったという最新ニュースです。

 

前回の記事で『車間を詰めて安定した速度で一丸となって走る事で高速道路の渋滞が解消したり、自動運転により、疲労や居眠りなどから解放されるなど、「渋滞国」日本では特にメリットが有りそうなこの技術』としていたのですが、どうやら遠くない将来に実現しそうな雲行きに。

 

事務局は国交省の道路局と自動車局で、行政側からは津川国土交通大臣政務官、津島国土交通大臣政務官、オブザーバーとして警察庁と経済産業省、さらに各界有識者、自動車メーカー(トヨタ、日産、ホンダ、マツダ、スバル)などのメンバーで構成されており、来年3月までに課題を整理して中間報告をまとめるとしています。

 

実現目標は2020年に置かれており、最大の課題となる「事故が起きた場合の責任の所在」については以下のように考えているようです。 

・車両の保有者が自動運転を利用する場合はこの運営会社と契約して料金を支払い、その対価として自動運転中に事故が起きた場合はその運営会社が責任を負う。 

自動運転の実用化に向けた本格的な検討を省レベルの機関が始めるのは「世界初」のようで、「オートパイロットシステム検討会」は今後も2カ月に1回程度の間隔で開催予定とか。

国交省は自動運転を最初に実現する場所として高速道路を予定しており、専用車線を設ける意向と言います。

■国交省 「オートパイロットシステム検討会」資料
http://www.mlit.go.jp/common/000214597.pdf 

■その他関連資料
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha03/09/090623/03.pdf
http://www.mlit.go.jp/common/000205761.pdf
http://www.mlit.go.jp/common/000205762.pdf

Avanti Yasunori

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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