BMW 1シリーズがFFに! バリエーションも大幅拡大!

モデルチェンジが発表されたばかりのBMW 1シリーズですが、海外メディア等によると、今後新たなプラットフォームを追加してこの1シリーズのバリエーションを大幅に拡充する計画のようです。

具体的には現行のハッチバックに加えて2ドアクーペ、カブリオレ、GTクロスオーバー、ワゴン等を追加する模様。そしてこのGTクロスオーバーとワゴンは何とBMW史上初の「FF仕様」になると言うから驚きです。(下画像はGTクロスオーバー予想CG)

http://www.autocar.co.uk/car-news/new-cars/hi-tech-3-pots-for-1-series/258118/pictures/hi-tech-3-pots-for-1-series.aspx

使用するFFプラットフォームは既存の物ではなく、次期型MINIのUKL1プラットフォームを共用する予定のようで4WD仕様も有るとか。3気筒の1.5L(75ps~150ps)のガソリンエンジンと新型ディーゼルエンジンが搭載されるようで米国向けには別途更にホットなターボ付きエンジンも用意される模様。発売時期は2014年頃との予測です。

一方のMINIも2シータークーペを追加発表するなど、同様にバリエーションを拡大しつつある所を見ると、どうやらBMWの思惑として大きな市場である米国が2016年から導入を予定している厳しい燃費規制(1ガロン当たり56.2マイル)に備える狙いが有りそうです。

と言うのもこの規制、メーカー毎の全車種平均での燃費規制のようで、燃費の良い小型モデルを揃えて沢山販売すれば、燃費で不利な利幅の大きい大型モデルも薄められてこの規制をパスできるという訳です。実際、この規制をクリアしないと米国でクルマが販売できなくなるらしく、メーカーにとっては正に死活問題。

このような理由から燃費で有利な小型車の拡充に走るのはある意味当然の成り行きかもしれません。では何故、BMWはあえて1シリーズで初のFF化に踏み切る事にしたのでしょうか?

その答えはGTクロスオーバー、ワゴン追加に際して小さなボディで積載空間を広くとるには横置きエンジンのFFレイアウトが有利だからに他なりません。 限られた全長の中でエンジンルームを極小化できるメリットが有るからです。

噂では2018年に登場予定の3代目の1シリーズは全てFFレイアウトで計画されている模様。こうしてBMWも時代の波に乗るべく、遂にFFモデルを登場させる事になったと思われます。

勿論、BMWとしてはFF化しても「駆け抜ける喜び」はしっかり追求していることでしょう。

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(Avanti Yasunori )

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この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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